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【評価/感想】「キムタクが如く」は「龍が如く」を超えたか? 『JUDGE EYES(ジャッジアイズ)』レビュー

JUDGE EYES:死神の遺言

JUDGE EYES:死神の遺言
ジャンル  : アクションアドベンチャー
機種    : PS4
開発    : 龍が如くスタジオ
発売日   : 2018年12月13日
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総評

陰謀に立ち向かうアクションアドベンチャー。「リーガルサスペンス」には期待外れもキムタクのファンアイテムとして素晴らしい出来。

7.4/10
良い
  • 史上最高に美しい神室町
  • 八神隆之はキムタクそのもの
  • 便利なミニマップ
  • 引き込まれる物語
  • わかりやすい展開
悪い
  • 時にわかりやすすぎる展開
  • 物語はかなりスロースタート
  • 生まれてくるべきではなかった調査アクション
  • 引き延ばし的な戦闘
  • 狭い空間で混乱するカメラ

タイトル <「キムタクが如く」は「龍が如く」を超えたか?> について説明すると、ここでいう「龍が如く」とはシリーズ最高傑作『龍が如く0 誓いの場所』のことだ。

『JUDGE EYES:死神の遺言』は核となるゲームシステムでは「龍が如く」とほとんど同じだ。主に物語、演出、キャラクターなどで「超えたかどうか」を判定したい。

『JUDGE EYES:死神の遺言』は実際どうだったのか?

ジャッジアイズのタイトル画面

チャプター1のみが配信された「JUDGE EYES 一章まるごと・スペシャル体験版」の感想で自分は、製品版に向けていくつか懸念する点を挙げた。まずは、その不安が当たってしまったか、あるいはみごとに外れたのかを検討していく。

関連記事 『JUDGE EYES:死神の遺言』体験版の感想

体験版の感想に書いた不安や不満は以下の通り。

  • 調査アクションの出来にばらつきがある
  • 長いプレイ時間の中でバトルに飽きてしまうのではないか
  • 何の捻りもないコメディ展開が続くのではないか
  • 登場人物の台詞が説明過剰ではないか

製品版をクリアして確かめた結果はこうだ。

  • 調査アクションは出来にばらつきがあるどころではなく、最悪
  • バトルにはすっかり飽きてしまった
  • 序盤はシリーズで見慣れた軽い抗争劇だが、中盤から一気に面白くなる
  • 序盤は説明台詞が多いが、中盤以降は序盤ほどではない

生まれるべきではなかった調査アクション

尾行!
盗撮!
侵入!
追跡!
探索!
変装!
集めた証拠で犯人を追い詰めろ!

『JUDGE EYES』のTVCMは高らかに新システムを謳っているが、要するにこれはアクションアドベンチャーにありがちなステルスミッション、撮影ミッション、ピッキング、チェイスに加えてドローン操作、「逆転裁判」で言うところの「つきつける」といった物のことだ。

体験版をプレイした時は「尾行とドローンつまんない、ピッキングどうでもいい、チェイスはシチュエーション次第だなあ」という程度の感覚で「調査アクションの出来にムラがある」と評した。まさか、目玉となる新システムが全部つまらないなんてはずはないと思っていたのだが、そのまさかだった。

難易度が上がる終盤は余計つまらなくなるのだから驚きである。チャプター2ラストのチェイスが比較的良かったくらいで、他はサーチモードも含めて全部ダメ。

ジャッジアイズ尾行

なかでも一番つまらないのが尾行だ。これほど退屈なステルスシークエンスも珍しい。苦痛ですらある。「ターゲットを見失った!!」も、予測不可能なターゲットの動きも、わざとらしいターゲットの警戒動作も、隠れられるのかどうか近づいてみるまでわからないオブジェクトも、長すぎるミッション時間もまったく意味がわからない。

たくさんのつまらない新システムのかわりに「キャバつく」や「カラオケ」は『JUDGE EYES』に存在しない。ストーリー的必然と出演者の所属事務所的必然があるにせよ、がっかりだ。

さすがに飽きるバトル

ジャッジアイズ戦闘

10年以上「龍が如く」に触れてきた身としては、技とコンボがカンフー化し動きもスタイリッシュになったところで飽きるものは飽きる。

個人的には、中盤からバトルがダルくなる現象は「如く」シリーズあるあるだ。毎回必ずどこかで戦闘をダルく感じだすので『JUDGE EYES』固有の問題ではない。
プレイタイムを引き延ばすかのように延々モブのチンピラを処理させるあの演出さえ抑えれば飽きにくくなるかもしれないのに。

あるいは控えめなヒートアクションがもっと残酷で面白ければ雑魚戦のモチベーションも上がるし京浜同盟から逃げまわることもなかったのだが。

平坦な序盤からぶちあがる中盤

ジャッジアイズのピエール

序盤はゴールデンタイムのしょぼいドラマを模倣しているようにしか見えなかった。もちろん中盤以降もキムタク主演ドラマっぽいし、それはまさに意図した通りなのだろうが、つまらないドラマの流し見するような部分を実際にプレイしたくはなかった、というのが正直な感想。チャプター4くらいまで平坦な展開が続くので、なかなか先に期待を持つのが難しかった。

チャプター5からが本番だ。物語にエンジンがかかり、一気に巨大な陰謀へと接近する。

「桐生一馬ほどの戦闘能力を持たない弁護士が主人公のリーガルサスペンスアクション」と思いきや、八神が実は桐生並に好戦的なのでリーガルサスペンスの部分が背景に追いやられてしまうのは気に入らないが、ことの全貌が見えてくるまでは興奮と驚きの連続だ。

ただし、クライマックスを迎える前に物語の構造が完全に露出して犯人や黒幕がわかってからは展開に捻りもなく、最後の数章が消化試合みたいになるのは残念。

それでも説明は多すぎる

『JUDGE EYES』はSFでもファンタジーでもなく我々が良く知る現代社会を舞台としているにも関わらず、きわめて丁寧に舞台設定を説明してくれる。重要なことは何度でも説明して強調するし、何か展開があったら今何が起こったのかを複数キャラクターの口から確認させる。「龍が如く」をプレイしたことがない人にとってありがたいフォローではある。

もっとも、『JUDGE EYES』は過去作と比べてグラフィックが強化され表現力も格段に上がっているのだから、長台詞以外で状況を見せる方法もあるべきだとは思う。

説明が多いのはストーリーだけではない。新しいシステムやミニゲームが導入されるときは必ず、最初の1回は「夫の浮気調査」とか「競馬で作った借金の取り立て」とか「ケーキ盗み食い裁判」とか「離婚調停の護衛」とか、コミカルでわかりやすいチュートリアル的なクエストをこなすことになる。こうした牧歌的な事件が実は後に本筋に絡んでくる、ということもほぼない。ただどうでもいいサブクエストがシステム解説のためにメインストーリーに突っ込まれてるだけだ。

ストーリー説明とシステム説明とキャラクター紹介とが序盤にギチギチに詰まっているおかげで、チャプター5までは「ゲームを遊んでいる」というより単に「設定の説明を受けている」という感覚だった。キャラクターは見た目通りの性格だし、もう神室町のことも東城会のことも知ってるって!特に新システムの調査アクションがことごとくスベっているので、つまらないミニゲームを強制され続けるのは勘弁して欲しかった。

キムタクが如く

キムタクのファンというわけではない自分の目から見ても、主人公の八神隆之は本当にキムタクそのもの。有名人をモデルにしたゲームキャラクターの中でもかなりの再現度ではないだろうか。

「悪人を追い詰めたらその場で事情を何もかも喋ってくれる(喋らないということは実はその敵はそれほど追い詰められていないということがわかる)」「たいていのトラブルは説教すれば美談で収まる」…そもそも「龍が如く」自体に日本のドラマ感があるので、更にドラマに寄せた『JUDGE EYES』は完全にキムタクのテレビドラマのゲーム版だ。

ドラマの世界のキムタクがリアルな無料案内所やらコンビニやら走行中の車の上やらをバタバタ走り回るのだから、操作自体は桐生ちゃんよりも楽しいかもしれない。

日本のドラマに思い入れのある人にとっては感動または爆笑する光景も多いはずだ。

『JUDGE EYES:死神の遺言』レビュー総評

星野君の異議あり

『JUDGE EYES』は『龍が如く0』を超えなかった。脚本はどちらも同じ古田剛志だが、物語、キャラクター、演出、完成度において『龍が如く0』の方が上だ。

『龍が如く 0』は第一章と第二章で一気にプレイヤーを引き込み、第三章と第四章でそれ以上に魅力的な別の物語を展開する。それに比べて、『JUDGE EYES』のペース配分はいかにもぎこちない。堂島組ほどユニークではない松金組とマイルドな暴力表現でつばぜり合いを続けること四章、ようやく調子が出だすというのは悠長すぎる。

『龍が如く0』には複雑で魅力的なパーソナリティを持ったキャラクターがたくさん登場する。堂島組の若頭補佐たち、佐川司、マコト、何より真島吾朗。『JUDGE EYES』にもこうしたキャラクターがいないわけではない。ただ結局興味深いと思えるのは八神と羽村くらいで、もっと良いキャラクターになれたはずなのに描写不足で印象に残らない何人かがとても惜しい。

「キムタクドラマの再現」という、一部のユーザーにとって何よりも重要な点ではもちろん『JUDGE EYES』が上だ。というか世界中のどのゲームよりも上だ。このゲームのオリジナリティと価値はそこにある。

毎回奇妙な新システムの導入に労を払う龍が如くスタジオだが、今回は調査アクションに足を引っ張られた。「龍が如く」的熱血ストーリーとキムタクの相性の良さは間違いないものの、『JUDGE EYES』のゲームシステムをここまで「龍が如く」に寄せる必要は感じない。

『JUDGE EYES』をプレイしながら、ちょこっとパロディするくらいじゃなくてしっかり「逆転裁判」のシステムを真似してくれないかな、と思ってしまった。

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  • コメント ( 13 )

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  1. Anonymous

    いやキムチタクなんか操作しても詰まらんやろ
    桐生ちゃんや真嶋の兄さん、秋山のほうがええわ
    芸能人なんかいらんねん

    • Anonymous

      まぁ主観ならどうとでもいえるよね
      いらないとかつまらないとかも含め

  2. Anonymous

    そもそも最高傑作は龍が如く2だろw

  3. Anonymous

    まあ、今更如くのキャラ動かしてもつまらんのはみんな感じてるからな。桐生なんて味のないガムやし、真嶋・秋山も正直飽きてるわ。今回のはキムタクで持たせてもらった作品だよ。

  4. Anonymous

    もう桐生系列の龍が如くは6でブランド終わった作品だろ
    その意味では今回のキムタク起用は挑戦ながらも成功だわ、Twitter上でもかなり話題になって宣伝効果も完璧だった
    地味に演技も上手かった、本職に比べちゃそら劣るが自然に物語に落ちてたのは高評価
    ぶっちゃけキムタク舐めてた

  5. Anonymous

    桐生ちゃん好きだけと、シリーズ追うごとに無能になっててもういいわって思ったわ、脚本のせいもあるかもしれんが桐生のキャラ的に毎回巻き込まれるシチュエーションにしないといけないから、どうしても無理が出てくる

  6. Anonymous

    同じドラゴンエンジンだからしゃーないのかもしらんが、他の作品と比べるようなレビューは正直好きになれない、というか超えてないって言うな何をどう超えてないかもっと説明すべきじゃ?そもそも龍が如く0がどうすごいのか触れてないのでどうしようもないけど

  7. ただし

    個人的に尾行とか調査とかは龍が如くとの差別化図って面白いと思いました。
    これはこれ!あれはあれ!
    ですね(^-^)

  8. ペリーマン

    キムタクがイメージにぴったり
    個人的には、岡田准一も見てみたい

  9. きり

    誰が書いてるのか知らないけれど、記事の評価が主観混じりで厳しすぎる気がする。

    その主観を植え付けられてプレーする身になって欲しい。
    価値観や感じ方を押しつけられて刷り込まれたっら楽しめるところも楽しめなくなって台無し。

    主観を排した記事にしつつ、傾向的に面白いと感じた前向き部分だけここがよかったと書けばいいのに。
    ダメと思った部分は淡々と事実だけを書いて、控えめに評価するのがいい。
    対象作品を持ち上げるのでは無く、読んだ人が客観的に特徴を把握できて、なおかつ作品に触れたときめいっぱい楽しめるようにしなきゃ。

    • Anonymous

      何故プレイする前に見るの?見なきゃいいだけのことじゃない?

      •  

        まあ買う前に評価位は見るでしょう

  10. タケノコ

    とりあえず京浜同盟のエンカウント(キムさんの助けてLINE)がめちゃくちゃうざかった
    橘ぁ!堤ぃ!てめぇら絶対に許さないからなあ!!
    明らかに阪木葉、葛西より強いぞあのモブ