多くのVPNサービスの中から選ぶポイントの一つとして、ノーログポリシーが掲げられているかが挙げられます。
そもそもノーログポリシーが何かよくわからない方もいるでしょう。
この記事では、VPNサービスにおけるノーログポリシーについて、またノーログポリシーを掲げているおすすめのVPNサービスについて解説します。
また、当サイトではVPNのおすすめサービスを紹介している記事もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
ノーログポリシーとは?
ノーログポリシーとは、PCやスマートフォンでデータのやり取りをおこなう際に通信記録(ログ)を保存しない約束事のことです。
一般的にノーログポリシーが掲げられておらず、通信ログを取得されている場合は、以下のようなリスクが生じます。
- IPアドレスを特定され、プライバシーを侵害される
- 外部からのサイバー攻撃
- 不正アクセス
- ネット上の検索履歴やWi-Fi接続などの記録から情報が漏洩する など
このように、VPNサービスの中でもログを取得している場合は、ネット上の検索履歴から重要データが漏洩などさまざまなセキュリティリスクが発生するでしょう。
とくに、IPアドレスを特定された場合は、外部からのサイバー攻撃や不正アクセスなどの被害に遭う可能性が高いです。
そのため、VPNサービスを選ぶ際は、プライバシーの保護やセキュリティレベルを高めるためにノーログポリシーが掲げられているVPNサービスが推奨されます。
VPNが保存しているログの種類
VPNでは、一般的に以下の種類のログを保存しています。
- ユーザー情報
- 接続ログ
- 使用ログ
ノーログポリシーが掲げられていない場合、上記の3つのログを企業に販売してお金を稼ぐサービスも存在します。
販売された情報はマーケティングなどで活用されるため、プライバシー保護を目的としてVPNサービスを使用していたにもかかわらず、個人情報に紐づく情報が漏洩してしまう可能性があります。
ユーザー情報
ユーザー情報のログとは、VPNサービスを申込んだ際に入力した情報やユーザーに付与された情報です。
ユーザー情報のログには、以下のような情報が含まれています。
- 氏名
- メールアドレス
- ログインID
- パスワード
- 支払い方法
- 支払い履歴 など
ノーログポリシーが掲げられていない場合、上記の情報が保存されており、漏洩した場合はプライバシーを完全に侵害されてしまうため危険です。
接続ログ
接続ログは、VPNに接続してデータの送受信をおこなう場合に保存されます。
接続ログで取得される情報は、ネット上の住所であるIPアドレスやある出来事が発生した日時などを記録するためのタイムスタンプ、通信のデータ量です。
使用ログ
VPNでは、インターネットを使用したログも保存されます。
具体的には、以下のような情報が保存されます。
- アクセスしたサイト
- 利用したソフトウェア
- ダウンロードファイル
なお、ログが保存されている場合は、ログをマーケティング目的で利用されてしまい個人情報の流出や不正アクセスなどの被害を被る可能性があります。
そのため、可能な限りノーログポリシーを掲げたVPNサービスを利用しましょう。
5・9・14Eyes(アイズ)同盟国はなるべく避ける
5eyes | 米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドがUKUSA協定に基づいて、情報共有を目的として結成された組織 |
9eyes | 5eyesに加え、デンマーク、フランス、オランダ、ノルウェーが参加 |
14eyes | 9eyesに加え、ベルギー、ドイツ、イタリア、スペイン、スウェーデン |
5/9/14Eyes同盟とは、UKUSA協定に基づいて、情報共有を目的として結成された組織です。
同盟に参加している14カ国の国民のネット利用状況を政府が監視し、機密情報等の情報共有を主におこなっています。
ノーログポリシーを掲げている場合でも、加盟国政府はユーザーのネットワークのデータに無断でアクセスすることができるうえに、他国とユーザーの通信記録や情報を共有されます。
そのため、プライバシーが侵害されるので、可能な限り5/9/14Eyes同盟でのVPN利用は避けた方が無難です。
また、EUやアメリカが本拠地のVPNサービスは、利用者のデータを集める義務が課せられているため、基本的には利用を避けましょう。
ノーログポリシーの監査を受けているおすすめのVPNサービス
ノーログポリシーを掲げたVPNサービスは、多く存在しますが、その中でも信頼性のある「NordVPN」や「Surfshark」の利用がおすすめです。
両社は、ノーログポリシーの監査を実施しており、信頼できる安全なVPNサービスになります。
NordVPNとSurfsharkの特徴について詳しく解説します。
第3回のノーログポリシー監査を実施している『NordVPN』
料金プラン: 1ヶ月 1,650円
サーバー設置国: 60以上
サーバー: 5,000台以上
同時接続台数: 6台
専用アプリ: Windows /MacOS/Linux/Android/iOS
Playstation/Xbox
メリット | デメリット |
---|---|
セキュリティレベルが高い ノーログポリシーの信用性が高い サーバー国数・台数が豊富 対応デバイスが豊富 | 解約手続きに少し時間がかかる 無料期間がない |
NordVPNは、高い知名度を誇るパナマに拠点を置くVPNサービスです。
また、個人データ収集に関する法的義務の管轄外である海外に拠点を置いているため、よりノーログへの信頼性が高くなっております。
特にユーザーのプライバシー保護を最優先事項として考えており、ノーログポリシーでは独立した3度の監査を実施しています。
他にも暗号化技術には、軍事レベルのセキュリティレベルがあるAES-256bitが採用されているためセキュリティ面でも安心してサービスを利用することが可能です。
そのため、ノーログポリシーの信頼性が非常に高く、信頼のおけるVPNサービスです。
ノーログを証明する監査を受けている『Surfshark』
料金プラン: 1ヶ月 1,736円
サーバー設置国: 65以上
サーバー: 3,200台以上
同時接続台数: 無制限
専用アプリ: Windows /MacOS/Linux/Android
iOS/ChromeOS/Firefox/Playstaion
メリット | デメリット |
---|---|
月額料金が格安 同時接続台数が無制限 広告とマルウェアのブロック機能 ノーログポリシーの提示あり | 日本語対応が不十分 解約・自動更新の手続きが面倒 |
Surfsharkは、オランダ企業である「Surfshark B.V.」が運営するVPNサービスです。
接続台数が無制限であるほか、月額料金が24カ月プランの場合は334円/月と格安となっています。
また、ノーログポリシーが掲げられており、信頼性を高めるための第三者機関による監査を実施しています。
そのため、VPN利用におけるログからの情報漏洩や不正アクセス、サイバー攻撃などのリスクをそこまで気にする必要がありません。
料金を抑えて、信頼性の高いVPNを利用したい場合は、Surfsharkの利用を検討してみてください。
プライバシー保護法が強いルーマニアで運営している『CyberGhost』
料金プラン: 1ヶ月 1,790円
サーバー設置国: 91以上
サーバー: 9,600台以上
同時接続台数: 7台
専用アプリ: Windows /MacOS/Linux/Android/iOS
メリット | デメリット |
---|---|
ノーログポリシーを掲げている プライバシー保護に強いルーマニアで運営 無料トライアル体験が有る 返金保証が長い | PCアプリが日本語に最適化されていない |
CyberGhostはプライバシー保護法に強いルーマニアに運営拠点があるVPNサービスです。
公式サイトにも記載している通り、CyberGhostはログを保存しないことをしっかりと掲げています。
また、ノーログVPNとして強いのはもちろんのこと、無料トライアルが体験できるなどVPN初心者にとっても利用しやすいというのが大きなポイントとなっています。
「ログが保存されているのが不安」「そもそもVPNサービスでどんなことができるのかわからない」という方はまずは無料トライアルから使用感を試してみて、有料版の登録をしてみることをおすすめします。
無料VPNサービスに潜むリスク
VPNの利用におけるコストを削減するために、無料VPNサービスの利用を検討する方は多いと思います。
コストがかからずVPNが利用できるため魅力的に感じますが、無料VPNサービスは通信ログを保存していたり、セキュリティ機能が乏しいなど安全性が懸念されます。
とくに、ノーログポリシーが掲げられていないため、通信ログや接続ログをもとにIPアドレスを特定され、情報の漏洩やサイバー攻撃の被害に遭うこともあるでしょう。
そのため、VPNサービスの中でも比較的コストが低く、ノーログポリシーが掲げられてるほか、セキュリティ機能が豊富にある安全性の高いNordVPNやSurfsharkの利用がおすすめです。
ノーログポリシーに関するよくある質問
ノーログポリシーに関するよくある質問について回答します。
- VPN利用すると警察から特定されなくなる?
-
結論からいうと、警察から特定されにくくなります。
VPNは、ユーザーの本当のIPアドレスを隠し、通信を暗号化し、アクセス制限を回避し、接続元のロケーション(国)を偽装することが可能です。
そのため、ユーザーのインターネットでの活動記録が保護され、匿名性を高めることができます。
しかし、VPNの利用による犯罪行為が発覚した場合、警察やその他の機関は情報を追跡を始めます。
その際は、VPNプロバイダーから警察などの機関に情報が提供されるため、注意が必要です。
- VPNを利用すると完全に匿名性になる?
-
VPNは、通信を暗号化することにより、IPアドレスを秘匿して匿名性を向上させますが、すべてのオンライン活動を完全に匿名化することはできません。
しかし、VPNの利用により情報漏洩などのリスク低減や第三者からのサイバー攻撃などのリスクを大幅に軽減することが可能です。
- アメリカ運営のVPNを避けた方がいい理由は?
-
EUやアメリカに拠点を置くVPNサービスの利用は、可能な限り避けましょう。
とくにアメリカでは利用者のデータを集める法的な義務が課せられているため、オンライン活動におけるプライバシーを侵害されてしまうリスクがあります。
その結果、サイバー攻撃や不正アクセスなどの被害に遭う確率が高まります。
ノーログポリシーがあるおすすめのVPNサービスまとめ
- ノーログポリシーは、PCやスマートフォンでデータのやり取りをおこなう際のログを保存しない約束事
- ノーログポリシーがない場合、プライバシーの侵害やサイバー攻撃などのセキュリティリスクが発生する
- ログには、「ユーザー情報」「接続ログ」「使用ログ」の3種類を保存している
- 5・9・14Eyes(アイズ)同盟国はなるべく避ける
- 無料VPNは、ノーログポリシーがないなどセキュリティリスクが高い
ノーログポリシーは、PCやスマートフォンでデータのやり取りをおこなう際に通信記録(ログ)を保存しない約束事です。
VPN利用時に、ノーログポリシーが掲げられていない場合、IPアドレスが特定されプライバシーが侵害される、サイバー攻撃の被害に遭うなどと危険です。
また、5・9・14Eyes(アイズ)同盟国ではユーザーのネットワークのデータに無断でアクセスできるうえに、他国とユーザーの通信記録や情報が共有されてしまいます。
そのため、VPNサービスを検討する際は、可能な限り5・9・14Eyes(アイズ)同盟国での利用は避けるようにしましょう。
そして、ノーログポリシーはただ掲げられているだけではなく、監査などが実施されている信頼性をもとにVPNサービスを選ぶことが重要です。
そのため、第三者機関による監査が実施されており、安全性と信頼性の高いNordVPNやSurfsharkの利用がおすすめです。