Ryzen 5 4500は、エントリーモデルのゲーミングPCに搭載されているCPUです。
上位モデルのCPUに比べ、処理性能は落ちますが、購入価格を抑えられます。
本記事では、Ryzen 5 4500とほかのCPUのベンチマークを調査し、性能比較をしていきます。
Ryzen 5 4500を搭載したおすすめゲーミングPCについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
この記事はこんな悩みを抱えている人に向けて書いています。
手っ取り早くおすすめのゲーミングPCを知りたい方は、↓のリンクから該当箇所へジャンプできます！
・激安PCモデル → 「Lightning AH5」
・コスパ重視モデル → 「ガレリア RM5R-G60S」
・グラフィック重視モデル → 「ガレリア RM5R-R46」
以下の記事でも「初心者向けおすすめゲーミングPC」を総合的に紹介しています。様々な価格帯のモデルからゲーミングPCを探したい人はぜひ参考にしてください。
当サイトで紹介するゲーミングPCはすべてBTOショップ製です。
家電量販店でゲーミングPCを買うのは、BTOショップと比べてコスパが悪いです。
家電量販店で買う際のデメリットを詳しく知りたい方は以下のサイトを参考にしてください。
目次
Ryzen 5 4500の基本スペック
| 世代 | 第3世代 |
| 開発コード | Zen 2（Renoir） |
| コア数/スレッド数 | 6コア12スレッド |
| Pコア定格/最大クロック | 3.6GHz/4.1GHz |
| L2キャッシュ | 3MB |
| L3キャッシュ | 8MB |
| 内蔵グラフィックス | なし |
| PassMark CPU Markスコア | 16220 |
Ryzen 5 4500は、Ryzen 5 3500の後継モデルです。
Ryzen 5 3500の6コア6スレッドから、Ryzen 5 4500は6コア12スレッドにパワーアップしており、処理性能が向上しています。
しかし、L3キャッシュの容量が16GBから8GBへと半減しているので、高負荷なゲーム処理にはあまり向いていません。
それでも、軽い動画編集やフルHDでのゲームプレイなら十分こなせるスペックであるため、価格の安さを重視している方にはおすすめです。
Ryzen 5 4500のベンチマーク
ここでは、Ryzen 5 4500のベンチマークを調査し、ほかのCPUのスコアと比較していきます。
Ryzen 5 4500がほかのCPUと比較して、どの程度の性能を発揮できるか気になっている方はぜひ参考にしてください。
Ryzen 5 4500のCPU PassMarkスコア
| CPU | CPU PassMark |
|---|---|
| AMD Ryzen 5 4500 | 16220 |
| Intel Core i7-1195G7 | 11065 |
| Intel Core i7-9750HF | 11078 |
| Intel Core i7-9750H | 11032 |
AMD Ryzen 5 4500とノートPCに使われることが多い3つのCPUをPassMarkのスコアで比較してみました。
PassMarkは、CPUを含めたパソコンの性能を測定するためのベンチマークソフトウェアです。
CPUを様々な用途で使用した際のスコアを総合的に評価しており、数値が高ければ高いほど、処理能力に優れていることになります。
比較結果は、AMD Ryzen 5 4500のスコアが圧倒的に高く、処理能力に優れているという結果でした。
AMD Ryzen 5 4500の「16220」というスコアは、高性能なGPUと組み合わせることで、ほとんどゲームを快適にプレイできる性能です。
しかし、WQHDや4Kなど、高解像度でゲームをプレイする用途には向いていません。
GPUが高性能であっても、CPUとの性能差がボトルネックになってしまい、GPUの性能を活かせないためです。
それでも、約1万円のCPUでほとんどゲームをフルHD画質でプレイできるのは、十分コスパが高いといえます。
Ryzen 5 4500のCinebench R23（マルチコア）スコア
| CPU | Cinebench R23 |
|---|---|
| AMD Ryzen 5 4500 | 6209 |
| Intel Core i5-11260H | 8970 |
| Intel Core i7-8700K | 8960 |
| AMD Ryzen 7 2700 | 8947 |
Cinebench R23のスコアをもとに、AMD Ryzen 5 4500のマルチコアの性能をほかのCPUと比較しました。
マルチコアとは、1つのCPUにプロセッサコアが複数ある状態を指しており、マルチスコアの性能が高ければ高いほど、マルチタスクの性能に長けていることになります。
しかし、AMD Ryzen 5 4500のマルチコアの性能は、ほかのCPUと比べても低く、「6209」というスコアは決してマルチタスク性能に優れているとはいえません。
よって、ゲームをしながら配信を行うのは、画質が乱れる恐れがあるため、避けた方が無難です。
ただし、AMD Ryzen 5 4500は、あくまでエントリーモデルのゲーミングPCに搭載されていることが多いCPUであるため、必要以上に問題視する必要はありません。
日常的にPCを使う場合はもちろん、ゲームをプレイするだけなら快適に処理できるので、コスパのよいCPUを求めている方にはおすすめです。
Ryzen 5 4500やIntel Core iシリーズとの比較
ここでは、Ryzen 5 4500のライバルとなる「Ryzen 5 5500」や「Intel Core i5 12400」との性能比較を紹介します。
性能や価格を比較し、第三者の視点でおすすめのCPUを紹介するので、CPUの購入を迷っている方はぜひ参考にしてください。
Ryzen 5 4500 vs Ryzen 5 5500
| CPU | Ryzen 5 4500 |
| 世代 | 第3世代 |
| コア数/スレッド数 | 6コア/12スレッド |
| Pコア定格/最大クロック | 3.6GHz/4.1GHz |
| L2キャッシュ | 3MB |
| L3キャッシュ | 8MB |
| CPU Mark | 16220 |
| Cinebench R23 | 6209 |
| 価格（2023年6月現在） | 9,880円 |
| CPU | Ryzen 5 5500 |
| 世代 | 第3世代 |
| コア数/スレッド数 | 6コア/12スレッド |
| Pコア定格/最大クロック | 3.6GHz/4.2GHz |
| L2キャッシュ | 3MB |
| L3キャッシュ | 16MB |
| CPU Mark | 19619 |
| Cinebench R23 | 10605 |
| 価格（2023年3月現在） | 14,680円 |
Ryzen 5 5500は、Ryzen 5 4500とコア数・スレッド数が同じものの、L3キャッシュが2倍の容量であることから、処理性能がやや上回っています。
とくに、マルチコアの性能ではスコアに約4000の差があるので、配信を行う予定の方は、Ryzen 5 5500を選ぶとよいでしょう。
しかし、ゲームを普通にプレイするだけなら、画質や処理速度への影響はそこまで差がありません。
Ryzen 5 4500でもフルHDであれば、ほとんどのゲームを快適にプレイできます。
価格ついては、Ryzen 5 4500の方が安いので、コスパを重視するならRyzen 5 4500の方がおすすめです。
Ryzen 5 4500 vs Intel Core i5 12400
| CPU | Ryzen 5 4500 |
| 世代 | 第3世代 |
| コア数/スレッド数 | 6コア/12スレッド |
| Pコア定格/最大クロック | 3.6GHz/4.1GHz |
| Eコア定格/最大クロック | |
| L2キャッシュ | 3MB |
| L3キャッシュ | 8MB |
| PBP | |
| MTP | |
| CPU Mark | 16220 |
| Cinebench R23 | 6209 |
| 価格（2023年6月現在） | 9,880円 |
| CPU | Core i5 12400 |
| 世代 | 第12世代 |
| コア数/スレッド数 | 6コア(Pコア6+Eコア0) 12スレッド(Pコア12+Eコア0) |
| Pコア定格/最大クロック | 2.5GHz/4.4GHz |
| Eコア定格/最大クロック | – |
| L2キャッシュ | 7.5MB |
| L3キャッシュ | 18MB |
| PBP | 65W |
| MTP | 117W |
| CPU Mark | 19539 |
| Cinebench R23 | 12454 |
| 価格（2023年6月現在） | 25,750円 |
Core i5 12400は、Ryzen 5 4500よりも最大クロック数が高く、その分高いスコアを記録しています。
マルチコアの性能では、スコアに約2倍の差があるため、動画配信を予定している方は、Core i5 12400を選ぶとよいでしょう。
しかし、注目すべきは、価格の部分です。
Core i5 12400は性能が高いとはいえ、Ryzen 5 4500の2倍以上の価格であるため、決してコスパが良いとはいえません。
したがって、ゲームプレイのみ行うであれば、コスパの良いRyzen 5 4500の方がおすすめです。
Ryzen 5 4500が向いている用途
| 用途 | 解説 | 評価 |
|---|---|---|
| インターネット（動画閲覧・ショッピング） | YOUTUBE等で動画を観ながらの、ショッピング | ◎ |
| ビジネス（Officeソフト・Web会議など） | Officeソフトでの資料作りをしながらの、Web会議 | ◎ |
| ゲーム | 3Dグラフィックを駆使した流行りのゲーム | ◯ |
| 動画・画像編集 | フルHD・4Kでの動画や画像編集 またはゲームの動画配信 | △ |
| 3D制作 | 3D CADやBlenderなどを使用した3Dモデリング | △ |
Ryzen 5 4500が向いている用途について、上記の一覧表にまとめました。
動画の視聴やWeb会議など、比較的PCへの負荷が軽い用途であれば、Ryzen 5 4500でも快適に動作します。
一方、Ryzen 5 4500はマルチコアの性能が低いため、動画配信や3D制作などのクリエイター業務には向いていません。
また、3Dグラフィックを駆使した流行りのゲームにおいては、フルHDであれば60fpsの快適なフレームレートを保てます。
したがって、画質への高いこだわりがなく、できる限り安いCPUを求めている方にはRyzen 5 4500がおすすめです。
Ryzen 5 4500に対応したマザーボード
| AMD Ryzen 5 4500 | |
|---|---|
| 対応ソケット | AM4 |
| 対応チップセット | X570,X470,X370,A320,B550,B450,B350 |
Ryzen 5 4500に対応できるマザーボードは、上記表の通りです。
まず、対応ソケットがAM4であることから、対応チップセットも上記7種類に絞られます。
Ryzen 5 4500に対応しているほとんどのチップセットは、オーバークロックに対応していますが、「A320」のみオーバークロック対応外になるため注意しましょう。
オーバークロックとは、CPUの定格クロック数を超えて、処理速度を高速化できる機能です。
オーバークロックを使用する際は、対応しているCPU・マザーボードを選ぶほか、高熱化を抑えるためにCPUクーラーの性能にも配慮する必要があります。
搭載するCPUの性能はそのままに、処理速度をあと一歩向上させたいときにオーバークロックを使用してみましょう。
Ryzen 5 4500搭載おすすめPC
ここからは、Ryzen 5 4500を搭載したおすすめゲーミングPCを3モデル紹介します。
コスパの良いモデルを厳選して紹介するので、ぜひ参考にしてください。
激安PCなら「Lightning AH5」がおすすめ
グラフィック : GTX 1650 4GB
メモリ : 16GB
ストレージ : 500GB NVMe SSD
- 購入費用をかなり抑えられる
- 『Apex Legends』でフルHD60fpsを維持できる
- フルHD低設定なら『Apex Legends』で100fpsを発揮できる
- エントリーモデルであるためPC上級者向けではない
- 『Apex Legends』でフルHD144fpsは出せない
- 4Kゲーミングは厳しい
ゲーミングPCの中でも比較的安い、エントリーモデルのゲーミングPCです。
約8万円という破格の安さでありながら、『Apex Legends』でフルHD60fpsを維持するスペックを備えています。
ほとんどのゲームの推奨動作環境を満たしているので、最新の3Dゲームにおいても処理落ちする心配はほとんどありません。
とにかく安いゲーミングPCが欲しい方におすすめのモデルです。
コスパ重視なら「ガレリア RM5R-G60S」がおすすめ
グラフィック :GTX 1660 SUPER 6GB
メモリ : 16GB DDR4 SDRAM
ストレージ : 500GB NVMe SSD
- 購入価格を抑えられる
- 『原神』でフルHD最高設定60fpsを維持できる
- フルHDであればほとんどのゲームを快適にプレイできる
- 4Kゲーミングは厳しい
- 配信には向かない
エントリーモデルの中でも、高い人気を誇るゲーミングPCです。
『原神』をフルHDの最高画質に設定にしても、60fpsを維持できます。
また、動画編集やOfficeソフトを使用した軽い事務処理を行う際も、スペック不足を感じることはほとんどありません。
したがって、フルHDでのゲームや軽いビジネス用途に使用できる、コスパの良いゲーミングPCを探している方におすすめです。
グラフィック性能を求めるなら「ガレリア RM5R-R46」がおすすめ
CPU : Ryzen 5 4500
グラフィック : RTX 3050 8GB
メモリ : 16GB DDR4 SDRAM
ストレージ : 500GB NVMe SSD
- 購入価格を抑えられる
- フルHD中設定までなら『Apex Legends』で144fpsを狙える
- 軽いゲームなら4Kでも十分プレイできる
- CPUはエントリークラス
- 重いゲームを４Kでプレイするのは厳しい
エントリークラスのCPUに「RTX 3050」のGPUを組み合わせた、ミドルクラスのゲーミングPCです。
フルHD中設定までなら『Apex Legends』で144fpsを狙えるほか、スマホ版でもプレイできる軽めのゲームなら4Kでも十分プレイできます。
また、CPUはあくまでエントリークラスであるため、高いグラフィック性能を発揮できるにもかかわらず、価格はそれほど高くありません。
４KやWQHD解像度で、綺麗なグラフィックを体験したい方におすすめです。
Ryzen 5 4500比較まとめ
- Ryzen 5 4500ならほとんどゲームを快適に遊べる
- Excelや軽い動画編集などのビジネス用途にも向いている
- Ryzen 5 4500搭載PCは価格が安くコスパが良い
Ryzen 5 4500は、価格が安く、コスパの良いCPUです。
配信や高度なクリエイター業務には向かないものの、軽い動画編集やフルHDでのゲームプレイを行う分には問題ありません。
GPUとの組み合わせ次第では、WQHDや４Kの高解像度でもゲームをプレイできます。
コスパの良いゲーミングPCが欲しい方は、本記事でもおすすめしている、Ryzen 5 4500搭載モデルをぜひチェックしてみてください。
CPUにおけるIntelとRyzenの違いが気になる方は、「【IntelとRyzenの違い】「ゲーミングPC」CPUの選び方ガイド | 初心者向けにわかりやすく解説」で紹介しているので、合わせてお読みください。
