
【評価/感想】『バイオハザードRE:2』レビュー 最高のリメイクを強烈なゴア表現で楽しみたいなら無規制の海外版でプレイするべき
バイオハザード RE:2
- 現代に合わせつつ過去作の良さも残した最高のリメイク
- 無規制版のゴア表現が強烈で良い
- ゾンビをはじめとしたクリーチャーがめちゃくちゃ気持ち悪い
- 『バイオ7』のようなホラー描写
- ストーリー自体は短めだが、やりこみ要素もあり長く楽しめる
- 国内版のゴア表現規制
- 『バイオ2』に登場していた一部のクリーチャーが削除されている
『バイオハザードRE:2』(以下、バイオRE2)は1998年に発売された『バイオハザード2』のリメイク作。
グラフィックはもちろんのこと、ラジコン視点からTPS視点になり、さらにキャラクターやストーリーも再考証されてPS1時代の名作が2019年に蘇った。
筆者は現在23歳で、オリジナル版『バイオ2』は発売から数年経ったあとの小学生時代にプレイしている。バイオハザードシリーズを全てプレイしているわけではなくシリーズの大ファンかと言われるとそうではないのだが、『バイオ2』は初めてプレイしたバイオハザードなので思い入れはある。(細かいところはよく覚えてないけど)
1998年発売オリジナル版『バイオハザード2』
筆者が今作『バイオRE2』に期待していたのは、
- クリーチャーの造形、グラフィックの良さ
- 人体欠損などのゴア描写
- ホラー演出
どちらかというとストーリーややりこみ要素よりは、ホラー表現、グロテスクなクリーチャーの造形やゴア描写なんかを最新のグラフィックで遊べるのを楽しみにしていた。最近のタイトルだと『バイオ7』がかなり好み。
そんな感じなので、これからプレイした感想を書いていくがシステムにがっつり触れたり、ストーリーについて深く切り込んだりはしないのでご了承を。
この記事はPC版『バイオハザードRE:2』をグローバル版(海外無規制版)でプレイし、レオン表を難易度ノーマルでクリアした段階で書いている。
ゴア表現◎ ホラー演出◎ ※ただし無規制版に限る
ホラー演出◎

『バイオハザード』にプレイヤーが期待するものといえば、やはりホラー要素だろう。「サバイバルホラー」というジャンルで怖くなかったらどうかと思う。(バイオ5なんかは全く怖くなかったが…)
安心して欲しい。今作『バイオRE2』は、絶賛された『バイオ7』のホラー体験に匹敵するものがあると感じた。
気味の悪い声で鳴きながら天上に張り付いている「リッカー」や、見た目は他のクリーチャーみたいに気持ち悪いわけではなく図体のでかいおっちゃんだが、それが逆に怖い「タイラント」など恐怖ポイントが散りばめられている。(今作ではバイオ3の追跡者「ネメシス」ばりに追っかけてくる。)

淡々と追跡してくるタイラント。おそろしい。
他にも、音楽による演出が恐怖感を増幅させている。
緊迫したBGMが鳴ると、「なんかくるのか・・!?」って身構えるし、BGMが鳴らない場面でも雨や風が吹いている音、クリーチャー達の呻き声や足音などの音による恐怖はかなりのもの。特にリッカーはほんとヤバイ。
サウンド面でもオリジナルとは違った良さが発見できた。
ゴア表現◎

一番期待していたゴア表現は文句の付け所が無い。期待を上回る汚さと気持ち悪さが最高。
今作はバイオハザード7と同じ「REエンジン」が採用されており、リアルな汚さと気持ち悪~~~い感じの生々しい表現が凄く良い。バイオ7も良かったがバイオRE2はもっと良い。クリーチャーはもちろんのこと、主人公の服が汚れていったり、攻撃を食らい傷を負っていく描写も素晴らしい。
そして、今作はクリーチャーの「欠損描写」に気合が入りまくっている。






目を背けたくなるような画像を連続で貼り付けて申し訳ないが、ゾンビの欠損描写が凄すぎて感動したので紹介させて欲しい。
腕を撃てばちゃんと腕が千切れるし、頭を撃てば脳みそをぶっ飛ばせる。内蔵や千切れかけの腕をぶらぶらさせながら寄ってくるゾンビが不気味で凄く印象に残った。

千切れた腕をドアップで。
さすがに画像の掲載は控えるが、グロ耐性が無い人だとゲーってなっちゃうレベルのグラフィックで、ゾンビの死体をナイフで切り刻んでミンチにもできる。
ただし国内版、テメーはダメだ

前述したような強烈なゴア表現を味わうなら、海外版(PS4だと北米版、Steamだとグローバル版)でプレイして欲しい。
なぜなら、国内版は「暴力表現がより激しくなっています」と記載されているZバージョンでもゴア表現が規制されているからである。
「CERO:D」「CERO:Z」「海外版(無規制)」を比較している動画がYouTubeにあったので紹介。
せっかく丁寧に欠損描写などのゴア表現を作り込んであるのに、規制がかかって本来の状態で遊べないのは、凄く損した気持ちになってしまう。
「CERO:D」バージョンはそういうものが苦手な人への選択肢として分かるのだが…。
今回、筆者は体験版の段階で国内版は海外で配信されているものとゴア表現に差があったので、GamesPlanet(パブリッシャーからゲームキーを仕入れて販売しているサイト)にてゲームキーを購入してプレイした。
クリーチャーの造形とグラフィックも最高&最高

『バイオハザード2』には魅力的なデザインのクリーチャーが多数存在する。リッカーをはじめとして、イビー、でっかいワニ、タイラントにGなんちゃら形態などなど…。
『バイオRE2』ではそれらのクリーチャーが最新のグラフィックでどのようにリメイクされているのか楽しみだったし、結果素晴らしい出来だった。
リッカーはむき出しの脳みそがグロテスクだし、ヌメヌメしてて気色悪いところがGOOD。個人的には今作で一番好み。
タイラントはオリジナル版よりも”人間”らしい印象を受けたが、それがリッカーをはじめとする異形のクリーチャーとは別の恐怖を作り出していた。ただし、慣れてくると追跡者というよりストーカーのおっさんである。

リッカーとタイラントの2ショット(公式サイトより)
G第1形態もこの時点ではまだ残っている”人間”の部分とクリーチャー化している部分のバランスがカッコいい。

もちろんお約束のゾンビも男と女はもちろん、太ったやつがいたりアジア系がいたり、バリエーション豊かで見ていて飽きなかった。
オリジナル版『バイオ2』には存在したが『バイオRE2』に登場しないエネミーもいるが、クリーチャーについては満足できる出来だった。
ビジュアルの面で言えばキャラクターもいい出来だ。特にエイダは美人。
エイダ美人
— HARDMODE(ハードモード) (@hardmodeJP) 2019年1月28日
#RE2 #バイオハザード2 pic.twitter.com/CuRvPy9jKk
筆者はPC版でグラフィック設定をほぼ最高設定にして遊んだが、それでもフレームレートは144~240fpsをいったりきたりでかなり快適に遊べた。(CPU i7 7700k、GPU RTX2080Tiのマシン)
キーボードとマウスでプレイしたが操作感もよく、ストレスを感じる場面は無かった。(視点はTPSとFPSで異なるが、バイオ7っぽい感じ)
総評:まさに“再”新作。オリジナルの良いところは残しつつも、新しい恐怖が味わえる。

「“再”新作」とは今作『バイオRE2』のキャッチコピーの1つである。
オリジナル版を遊んでいたプレイヤーは懐かしさを覚えつつも、ブラッシュアップされたビジュアルと新たな”恐怖”を味わえるし、『バイオRE2』からシリーズに入るプレイヤーには何もかもが新しく感じるだろう。
オリジナルの良いところは残しつつ、視点やシステムなどは今風に遊びやすくなっており、1998年の頃には出来なかったグラフィック表現やホラー演出により、懐かしくも新しいタイトルとなった。
グロテスクなゴア表現は海外タイトルと比べても張り合える出来だし(ただし無規制版に限る)、恐怖感を煽る演出やサウンドも素晴らしい。
ストーリーはオリジナル版同様ボリュームが多いとは言えないが、レオン表裏、クレア表裏、ハンクに豆腐…、と繰り返し遊べるやりこみ要素もある。
さらには、2月15日に3人のキャラクターのifストーリーが体験できる無料DLC「THE GHOST SURVIVORS」の配信も決定しており、今後も長く遊んでいけるタイトルになりそうだ。
この調子で、『バイオハザード2』の拡張版とも言える、『バイオハザード3』のリメイクにも期待したい。
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