ゲーミングPC用おすすめCPUクーラーの選び方 | トップフロー型・サイドフロー型・水冷式をそれぞれ解説!
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ゲーミングPCを自作するとき、「CPUクーラー」のチョイスに悩んだことはありませんか?
CPUクーラーはかなり地味な存在なので、PCパーツの中では優先順位も低く適当に安いものを選ぶ人も多いです。
実はCPUクーラーは縁の下の力持ちで、CPUがしっかり性能を発揮できるようサポートしてくれるパーツです。
特にゲーミングPCとしてCPUの性能をしっかり確保しておきたいときは、CPUクーラーも性能がいいものを選んでおきたいところです。
まずはCPUクーラー選びについてざっくりと要点をまとめておきましょう。
- CPUクーラーを接続するときに規格が違うと使えなくなる
- PCケースのフォームファクタやマザーボードのCPUソケットの規格をあらかじめ確認しておくべし
- 楽な選び方はBTOショップでゲーミングPCごと買うこと
この記事ではトップフロー型・サイドフロー型・水冷式に分けた「おすすめのCPUクーラー」紹介とその「選び方」「注意点」を解説します。
ゲーミングPCと一緒にまとめて買いたいという人は「おすすめゲーミングPC」をご覧ください。
目次
CPUクーラーおすすめモデル一覧
CPUクーラーを「サイドフロー型」「トップフロー型」「水冷式」に分けて有名なおすすめモデルを紹介します。
CPUクーラー:サイドフロー型
via:ドスパラ
サイドフロー型のおすすめCPUクーラーを紹介します。
サイドフロー型は最もメジャーなCPUクーラーなので、性能や人気を見て選ぶのが無難です。
SCYTHE / 虎徹 MarkⅡ
「虎徹」といえば大人気のCPUクーラーです。数多くのBTOショップにも採用されており、信頼性の高い製品です。サイドフロー型の空冷で、手頃な価格ですがこれ1つで充分な冷却効果が期待できます。
CPUクーラーの中ではもっとも有名な定番モデルなので、自作PC初心者にもおすすめです。
COOLER MASTER
CPUクーラーの有名メーカーの1つ、「クーラーマスター」の製品です。
安価で手ごろなサイドフロー型空冷クーラーですが、静穏性も冷却性能も高水準でクリアしているコスパに優れた人気モデルです。
CPUクーラー:トップフロー型
via:ドスパラ
トップフロー型のおすすめCPUクーラーを紹介します。
トップフロー型のCPUクーラーはミニタワー型のデスクトップPCに入れることが多く、性能と同じくらい、PCケースに入るかどうかが重要視されます。
Noctua NH-L9i
「静穏性」という観点からは右に出るもののいないNoctuaのCPUクーラーです。
とにかく小さく、小型ケースの中でも他のパーツと干渉しません。ミニPCを自作したいという要望に応えてくれる便利なモデルです。
超天 CHOTEN 虎徹のトップフロー版コンセプト
その名の通り、サイドフロー型CPUクーラーの名機「虎徹」のトップフロー版です。
もちろん冷却性能は「虎徹」並で、静穏性にも優れています。
取り付けはプッシュピン式で比較的簡単なように見えますが、レビューでは意外と苦戦している人も多いので、注意が必要です。
CPUクーラー:水冷式
via:ドスパラ
水冷式のおすすめCPUクーラーを紹介します。
水冷式のCPUクーラーで重視するポイントは本当に様々です。メンテナンスの簡単さなのか、冷却効果なのか、見た目のかっこよさなのか。
こればかりは自分で気に入る製品をひたすら探すことをおすすめします。
Corsair / iCUE H150i RGB PRO XT CW-9060045-WW
高機能な水冷クーラーです。3つのファンが特徴的で、非常に効率よく熱を逃がせる製品です。
どんな爆熱CPUでもキンキンに冷やしてくれるので、発熱で故障する可能性はゼロといっても過言ではありません。
古いタイプのマザーボードとは規格が異なる可能性がある点には気をつけておきましょう。
DEEPCOOL RGB LED Lighting対応 簡易水冷CPUクーラー
とにかく安くて高性能で、最もコスパに優れた簡易水冷です。
一部レビューでは起動時などのノイズの問題が指摘されていますが、初期不良のようなので交換可能ということです。
「ゲーミングPC」CPUクーラーのおすすめの選び方
CPUクーラーの選び方は少し複雑なところがありますが、理解してしまえば難しいことはありません。
迷いやすいところは細かく情報を補足して説明していきます。
CPUクーラーの役割
CPUクーラーとは、その名の通り「CPUのための冷却器」です。
「ゲーミングPCの選び方」の記事で述べたように、CPUは計算能力が高いのですが、代わりに大量の熱が発生してしまいます。冷却無しでPCを駆動させたらすぐに熱暴走を起こして壊れてしまうので、それを効率よく冷却するのがCPUクーラーの役割です。
現在市販されている製品には、空冷式と水冷式の2種類が多く出回っています。空冷式はファンで風を送って熱をPCケースの外に逃がすタイプで、水冷式は中に冷却液が入ったクーラーで熱を奪い、それをPCケースの外に逃がすタイプです。
特にゲーミングPCではCPUの使用率が高くなりがちなため、発熱量も大きくなりがちです。これを効果的に冷やせないと、場合によってはCPUが熱に耐えられなくなりPCがシャットダウンしてしまうこともあります。
わざとCPUクーラーを外して実験する有名な動画があります。
古いタイプのCPUであれば、この動画のように焼き付いて熱暴走を起こし煙を上げ、CPUが壊れてしまうこともあります。
一般的なPCでは、用途にもよりますが、CPUに高負荷となるソフトを使うことはあまりありません。そのためCPUクーラーも水冷式のように高性能なものを使用する必要は少なく、CPU購入時に付属してくるようなクーラーを使っても構わないでしょう。
空冷式か水冷式かで選ぶ
CPUクーラーは大きく分けて「空冷式」と「水冷式」の2つが存在します。
一般的なのは「空冷式」で、流通数も多いです。名前から「CPUに風を直接当てて冷やす」と考えている人もいますが、実際には「ヒートシンク」と呼ばれる熱伝導率の高い金属部分で熱を奪い、それを風で外に逃がすシステムです。
空冷式のメリットは安くてコスパが良く、壊れにくいという点です。
ファンが回転するためモノによっては駆動音が発生しますが、騒音を抑えたモデルも多いです。
なによりありがたいのは、空冷式は流通数が多いので選択肢が豊富だという点です。構造が単純なので壊れても交換しやすく、また「前のPCで使っていたCPUクーラーを代用する」という一時的な対処も楽です。
そのため、性能を多少は犠牲にしてでもコストを抑えたい方には、空冷式がおすすめです。
また水冷式より設置が楽なので、安価なPCを組んでみて自作PCを体験したい人にも空冷式のほうがイイでしょう。
via:マウスコンピューター
水冷式は実際に水を使うわけではなく、冷やすのに効率的な冷却液を使用しています。
メンテナンスが不要な簡易水冷のクーラーもあり、価格と性能を照らし合わせて自分のほしいものを選べるのが特徴です。
水冷式であってもファンが使用されていることがほとんどなので、その点は空冷式と違いがありません。高性能な水冷クーラーではファンが複数ついていることもあり、冷却機能の高さを物語っています。
水冷式は、空冷式に比べると費用もかかり設置もやや面倒なタイプです。また、経年劣化が起こりやすく、メンテナンスも手間がかかります。
それでも水冷式に価値があるのは、とにかく冷却効果が高いからです。そのため、他の要素を無視してでも性能を重視する方には、水冷式CPUクーラーが向いています。
空冷・水冷のどちらも、CPUとクーラーにグリスを塗って、効果的に熱を逃がせるようにします。熱伝導率の高いグリスのほうが優秀ですが、優先順位はさほど高くないので、他のパーツから決めてしまってもいいでしょう。
トップフローかサイドフローかで選ぶ
via:ドスパラ
空冷式のCPUクーラーの中でも、「トップフロー」型と「サイドフロー」型で分かれています。
冷却のためにはPC内の熱を逃がし、逆にケース外の冷たい空気を取り入れる空気の流れ(エアフロー)を考える必要があり、「横から熱を逃がす」か「上から熱を逃がすか」の2パターン存在します。
トップフロー型はCPUの上から風を送り込むので、CPUだけでなくチップセットやメモリーなどマザーボード全体に対しても冷却効果があるというメリットがあります。
サイドフロー型は垂直方向に設置するため他のパーツとの干渉が少なく、全体的にやや大きく冷却性能を最大化したモデルが多いため、最近はこちらのモデルが使われることが多いです。
サイズで選ぶ
CPUクーラーを自分で交換して設置するときは、サイズをしっかり測っておいたほうがいいでしょう。自作をするときにはケースの内部の大きさがかなり重要となり、CPUクーラーに限らず「新しく買ったパーツが入らない」という悲惨な状況も考えられます。
そういう状況を避けるには、小さめのCPUクーラーを選ぶか、なるべく大きめのPCケースを選んでおくようにしましょう。一般的にPCケースはATXやMicroATXといった「フォームファクタ」と呼ばれるサイズで選べます。
CPUクーラーの互換性に注意!
CPUクーラーには、サイズを含め細かな相性があります。
CPUを購入したときに付属してくる純正クーラーや、BTOショップで購入したときに選択したクーラーなら基本的にケース内に入るようになっています。
しかし自分で交換するときは、事前にサイズの計測が難しいこともあり、入らなくなる可能性があります。具体的にはグラフィックボードやメモリなどと接触して入らない場合や、マザーボードに固定できない場合、CPUにちゃんと密着しない場合などがあります。
他のパーツと接触して入らない場合は、そもそもサイズが見合っていない状況が多いでしょう。PCケースが小さいということも考えられます。
マザーボードに固定できない場合は、CPU用のソケットと規格が合っていない場合があります。このソケットの規格が合致していないと、CPUクーラーも接続できません。
CPUソケットは、本来CPUとマザーボードを繋げるためのものです。しかし実際には、そのソケットの周囲に穴が開いていて、そこにCPUクーラーを止める金具を挿入するようになっています。
CPUがIntel製かAMD製かによって、CPUソケットの規格は変わります。Intel製だと「LGA 2011」や「LGA1151」といった表記、AMD製だと「Socket AM4」や「Socket TR4」といった表記になっています。
CPUクーラーによっては、マザーボードのサイズに細かく合わせられるよう留め金の位置を変えられるものもありますが、設置には慣れなどの技術も関わってきます。
また、たとえCPUクーラーを固定できても、CPUとちゃんと密着していない場合があります。しっかりと熱を逃がすには密着していないといけないので、CPUとクーラーの間に空間ができないよう設置しなおさないと効果的に冷却できません。
CPUクーラーのAmazon売れ筋ランキング
ここで紹介している意外にも、AmazonではCPUクーラーの売れ筋ランキングが公開されているので、気になった方は以下のボタンからチェックしてみてください!
コスパ最強は「CPUクーラーはBTOショップのモデルをそのまま使う」
ゲーミングPCは高価なので、なるべく費用を抑えたいところです。安く仕上げることだけを考えるなら、「最初からついているCPUクーラー」を使うだけでも問題ありません。
自分でCPUクーラーを交換するのはGPUやストレージを交換するのより遥かに面倒な作業なので、完全にBTOショップに頼ってゲーミングPCを買ってしまうというのも一つの手です。
BTOショップでは最初から選択されているCPUクーラーがありますし、CPUを直接購入したときも純正のCPUクーラーが付属されています。
こうしたCPUクーラーは点検されているため、熱暴走を起こす危険性もほとんどありません。冷却効率はまずまずなので、安く仕上げるなら新調する必要はありません。
またBTOショップでは、オプションとして有名メーカーのCPUクーラーを選べるようになっていることもあります。たとえばドスパラなどのショップの一部モデルではSCYTHEの『虎徹 MarkⅡ』を採用しています(※時期によっては選択できない場合もあります)。ノーブランド製品が嫌なら、こうしたオプションでカスタマイズするのもアリです。
ドスパラについては以下の記事で評判・評価をまとめているので、そちらも参考にしてください。
「ゲーミングPC」おすすめCPUクーラーの選び方まとめ
CPUクーラーはかなり地味な存在ですが、縁の下の力持ちとして無視できないパーツです。
CPUクーラーがなければ、どんなに優秀なCPUもまともに動作しません。
CPUクーラーに限らず、パーツを選ぶ最も楽な方法はBTOショップでゲーミングPCごと購入することです。プロの方々がしっかりチェックを行ってくれるので、動作しないということはまずありません。
もし自分で交換する場合は、フォームファムタのサイズやマザーボードのCPUソケットの規格をしっかり確認しておくことをおすすめします。
BTOショップでゲーミングPCを購入しようと考えている方は、以下の「おすすめゲーミングPC」ページから好きなPCを探してみてください。
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