「MOBA」とは何か?ヘビーゲーマーが選ぶMOBAおすすめランキング!
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世界的な市場規模は2020年時点で約1,500億円と言われているeスポーツ。なかでも最も競技性が高く人口も多いのが「MOBA」と呼ばれるジャンルです。
「MOBA」は対戦ゲームの一ジャンルで、過去には『Dota2』の世界大会で総額35億円を超える賞金が用意され、最も高い賞金総額を持つeスポーツ大会として話題になりました。
この記事ではMOBA初心者に向けて、MOBAのルール解説と、世界で流行っているおすすめのMOBAタイトルについてご紹介します。
MOBAをプレイするために必要なPCスペックは「MOBAを遊ぶならPCがおすすめ」で解説しています。
目次
MOBAとは何か?
MOBAは「マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ/Multiplayer online battle arena」の略で、リアルタイムストラテジー(RTS)を拡張して作られたゲームジャンルです。
昔は「AOS」とも呼ばれていましたが、今ではライアットゲームズが提唱した「MOBA」という呼び方が主流となっています。
MOBAに分類されるゲームに共通しているのは、「広いマップを分割して3vs3や5vs5などでチームに分かれ、敵チーム拠点を破壊した側が勝利」という試合の流れです。
RTSはリアルタイムで戦略を練って他陣営と戦ったり交渉したりするゲームです。
MOBAはRTSをベースにキャラクターの成長要素(RPG)とスキルを駆使したアクション性をミックスさせることで世界的な大ヒットジャンルになりました。
MOBAはプレイヤー個人のプレイングだけでなく、ゲームの知識、仲間との連携、判断能力などあらゆるスキルが試される競技性の高いジャンルなので、「eスポーツの全てが詰まっている」といっても過言ではありません。
MOBAの歴史は古く、各メーカーさまざまなタイトルを発表していますが、『Dota2』と『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』の2作がぶっちぎりの人気です。
『Dota2』と『LoL』以外でも、最近では中国テンセントが配信する『伝説対決 -Arena of Valor-』の月間アクティブユーザーが世界で2億人を超えるなど、今なおプレイヤーの注目度が高いジャンルです。
MOBAの基本ルール
MOBAはゲームタイトルごとにテーマや登場キャラクターが異なりますが、ルールと戦術はある程度共通しています。
実際のゲーム進行は多種多様という前提の上で、基本的なルールと試合の流れを解説します。
フィールドは味方チーム側、敵チーム側の二つに分割されています。
それぞれのチームの本拠地はキャラクターが進軍するレーンと呼ばれる3つの道で繋がっています。レーン以外の場所は倒すことで経験値やお金が得られる中立モンスターが出現する「ジャングル」と呼ばれています。
レーンには復活拠点となるタワーがポイントごとに設置されており、プレイヤーはレーンを進軍して敵拠点のタワーを壊しながら前線を上げていきます。
プレイヤーは味方モンスターのミニオン(ゲームによって呼び方は異なる)と共にレーンを進軍し、最終的に敵チームの拠点を破壊するか、制限時間内に多くのポイントを稼げば勝利です。
レーンは上からトップ(Top)、ミッド(Mid)、ボット(Bot)の3本で、操作キャラクターによって最適なポジションがある程度決まってきます。
「このキャラクターは対面性能が高いからトップ向き」など。もちろんその場合ミッド、ボット、またはジャングルにいる味方との連携は非常に重要です。
MOBAの特徴は、敵プレイヤーやミニオンを倒すごとに経験値とお金を獲得し、キャラクターがレベルアップするという点です。
金策とレベリングは非常に有効で、レベルはキャラクターのステータス強化や能力の付加効果を発動させ、お金は装備や回復アイテムの購入などに使われます。
後半は互いのチームが敵拠点近くで戦闘を仕掛け、情勢も転々と変わっていきます。
どんな状況にも対応できるよう、序盤から経験値やお金を貯めて後半を見越した戦い方が勝負のカギになります。
MOBAおすすめランキング
実際に、今からMOBAを始めるならどのゲームが良いのか?という視点でタイトルごとの特徴を詳しくまとめてみました。
ぜひ参考にしてください。
なお、MOBAに限らずeスポーツタイトル全般の紹介は以下の記事で行っています。
Dota 2
- 世界大会『The International』は賞金総額35億円超え
- もとはMODから始まったゲーム
- 5人の2チームで戦うシンプルなMOBA
リリース | 2013年7月9日 |
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対応デバイス | PC |
大会賞金 | 237億円(1,467大会) |
おすすめ度 | ★★★★★ |
『Dota2』はSteam運営のValve CorporationがPC向けに開発したMOBAタイトルです。
前作『DotA Allstars』はMOBAジャンルの中興の祖ともいわれ、登録人口は推定1~2億人と、他のMOBAタイトルと比べても圧倒的に多いです。
リリースされてから何度もアップデートを繰り返し、定期的に開催されるイベントや大会などで常に安定した人気を誇っています。
他MOBAゲームと比べて装備などの種類や選択できる自由度が高く、プレイヤー次第でユニークな戦術を組むことができるのが最大の特徴です。
いまでも有力なビルド構成や戦術が新しく発見され続けており、その信頼度や勝率はわかりやすくグラフ化されるので、新規プレイヤーでもすぐに最新の戦術に触れることができます。
長期にわたってサービスが継続されているため新規プレイヤーに対するサポートは充実しており、レベルに合わせたスキルベースマッチングもスムーズです。
公式ブログに日本語が存在せず、『League of Legends』と比べると日本人プレイヤーが少ない感はありますが、『Dota 2』の世界大会『The International』を見逃すのはもったいないですよ!
League of Legends
- 『Dota 2』と並ぶMOBAの2大巨頭
- 充実したチュートリアルで初心者も入りやすい
- 日本でも「League of Legends Japan League」が競技シーンを盛り上げる
リリース | 2009年10月27日 |
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対応デバイス | PC |
大会賞金 | 84億円(2,482大会) |
おすすめ度 | ★★★★★ |
『League of Legends(LOL)』はライアットゲームズがPC向けに開発・配信するMOBAタイトルです。数々のレビューサイトで高評価を受けており、2012年には世界で最もプレイヤー数の多いPCゲームとされました。
日本においても最もプレイ人口が多いMOBAゲームで、2016年の日本オープンベータテストからは近年のeスポーツブームの影響でプレイ人口は右肩上がりに伸び続けています。
eスポーツとしてのMOBAを世界的に発展させたゲームと言われており、過去にはアメリカのプロ選手が専用のビザを認定されています。
日本では高校生eスポーツ大会「STAGE:0」の種目として『フォートナイト』『クラッシュ・ロワイヤル』と共に『LOL』が選出されています。「STAGE:0」大会のアンバサダーである日向坂46メンバーがYouTubeで『LOL』をプレイしツイッターでトレンド入りするなど、国内で最も知名度が高いeスポーツタイトルの一つであることは間違いありません。
他のMOBAゲームに比べアイテムなどがシンプルなため、ビルドの自由が利かない分、よりプレイスキルと知識が重要になります。
味方として一緒に戦ってくれるミニオンの数も多く設定されており、常に適切な状況判断が求められるゲームになっています。
また、ゲームアプリサイトのLv.Appではスマホ版の『LoL』などを中心にまとめた「ストラテジーおすすめアプリ」を紹介しているので、スマホ版のゲームアプリも気になっているユーザーはぜひチェックしてみてください!
『League of Legends』を快適に遊びたい人のためのゲーミングPCは以下の記事で紹介しています。
Hero of the Storm
- 『オーバーウォッチ』で有名なBlizzardが開発するMOBA
- 日本語未翻訳
- 最近は大会規模が縮小されてておりeスポーツ的には下火
リリース | 2015年6月2日 |
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対応デバイス | PC |
大会賞金 | 19億円(475大会) |
おすすめ度 | ★★☆☆☆ |
『Hero of the Storm』は、Blizzardが開発したPC向けのMOBAタイトルになります。
Blizzardと言えば『オーバーウォッチ』や『ハースストーン』などあらゆるジャンルの対戦型ゲームで高い評価を受けているデベロッパーで、『Hero of the Storm』は同社のキャラがクロスオーバーしたMOBAということもあり別ジャンルからもファンを獲得しています。
MOBAの欠点は試合にかかる時間が長く、新規ユーザーが参入しづらいということです。
『Hero of the Storm』はゲーム時間を短縮するためにチーム全体で経験値の共有を行ったり、買い物のやりとりを無くしたりと、ゲームデザインをよりシンプルにすることで初心者でも手を出しやすい内容になっています。
ゲームはシンプルで初心者向きなのに、Blizzardが日本展開に熱心ではないせいで初心者におすすめし辛いのが残念です。
Arena of Valor
- 中国では社会現象になるほどの大人気MOBA
- 中国以外では堅実な人気
- 東南アジア競技大会に採用
リリース | 2018年11月28日 |
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対応デバイス | Switch/iOS/Android |
大会賞金 | 16億円(51大会) |
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
『伝説対決 -Arena of Valor-』はTiMi Studiosがスマートフォン向けに開発したMOBAタイトルで、Nintendo Switchにも配信されたことで話題になりました。
中国では最も人気のあるタイトルで、2018年には1億4000万ドル以上の収益を上げたことが話題になりました。
スマホ向けのMOBAは人気になりづらいというジンクスがありましたが、『Arena of Valor』はスマホに最適化したゲームデザインと豊富なコンテンツで今最も勢いのあるMOBAタイトルの一つだと言われています。
同社が開発したTPSゲーム『槍神紀』のキャラクターも一部登場したり他ブランドのキャラクターとコラボするなど様々な展開を行っており、定期的にイベントなどを開催することで多くのプレイヤーを獲得しています。
eスポーツは競技人口の多さが競技力の高さに関わってきます。
プレイヤーの多くが中国人なので、日本や欧米のeスポーツシーンにどれだけ影響を与えるのかは未知数ですが、これから伸びるMOBAという意味では、最も期待されているタイトルの一つです。
SMITE
- 視点が見下ろしではない三人称
- 多様なゲームルール
- 最近はやや過疎り気味
リリース | 2014年3月25日 |
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対応デバイス | PS4/Xbox One/Switch/PC |
大会賞金 | 9億円(95大会) |
おすすめ度 | ★★☆☆☆ |
『SMITE』はHi-Rez Studiosによって開発されたMOBAタイトルです。MOBAの基本システムに加え、3Dアクション要素をプラスした本作はアクションゲームファンからも高い評価を得ています。
『SMITE』の最大の特徴は、やはりTPS視点で行われる立体的なアクションです。
MOBAタイトルは戦略性を競う側面が強いですが、『SMITE』はそれに加えてプレイヤーのキャラクターコントロールの重要性が勝敗に大きく関わります。
TPS視点は前方の視野が広くなるため、他のMOBAタイトルよりも敵の発見が早く、よりスピーディな戦闘を楽しめます。
日本人が少ない=ラグいサーバーでプレイしなければならないといった問題が評価を下げていますが、今もプレイしている日本勢からはゲームの内容は好評です。
eスポーツの全てが詰まったMOBAを遊ぶならPCがおすすめ!
MOBAの競技シーンはPCが中心で、日本のカジュアルプレイヤーもPC勢が多いです。
スマホだとMOBA風タワーディフェンス『クラッシュ・ロワイヤル』が人気ですが、本格的なMOBAとなると『Vainglory』のようにスマホでプレイ人口を維持するのに苦戦しているようです。
競技性の観点からも、プレイヤー人口の観点からも、MOBAを遊ぶならゲーミングPCをおすすめします。
CPU | 3 GHzデュアルコアプロセッサ |
メモリ | 4 GB RAM |
GPU | NVIDIA GeForce 8800 または ATI Radeon HD 5670 |
容量 | 16 GB以上 |
こちらは公式が発表している「『LoL』推奨スペック」です。
このレベルのPCがあれば現在人気のあるどんなMOBAでもプレイは可能ですが、今後登場するであろうハイエンド向けのMOBAに備えるならもう少し性能の高いゲーミングPCがあったほうがいいでしょう。『オーバーウォッチ』だってMOBA扱いされることもありますしね。
MOBA向けのおすすめゲーミングPCはこちらの記事から選んでください。
MOBA全般に言えることですが、ただプレイをするだけなら5万円のゲーミングPCでも問題ありません。
「快適にプレイしたい」「勝ちたい」と考え出すと10万円以上のゲーミングPCが視野に入ってきます。
これからPCゲームを始めるというかたはこの記事を参考にして、ぜひMOBAの楽しさに触れてみてください。