「GALLERIA GR1650TGF-T」実機レビュー・評価 10万円以下で快適にPCゲームを遊べるゲーミングノートPC!【ガレリア/ドスパラ】
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ドスパラ様からゲーミングノートパソコン「GALLERIA GR1650TGF-T」の実機をお借りできたので、正直にレビューさせてもらいます。
「GALLERIA GR1650TGF-T」は「GTX 1650 Ti」に「Ryzen 5 4600H」という、PCゲームを遊ぶのに十分なローエンド~ミドルスペックでありながら超格安。しかも激薄・激軽で持ち運びやすいというのが売りとなっています。
なお、「GALLERIA GR1650TGF-T」とほぼ完全に同スペックの「GALLERIA RL5C-G50」という後継機が発売されているので、今から買うならそちらをチェックしてみてください。
レビュー内容は後継モデルにも当てはまる部分が多いので、ぜひ参考にしてください。
目次
「GALLERIA GR1650TGF-T」はこんな人におすすめ
グラフィック : GTX 1650 Ti GDDR6 4GB
メモリ : 16GB
ストレージ : 512GB NVMe SSD
ディスプレイ: 120Hz 15.6インチ
- 持ち運べるゲーミングPCが欲しい人
- 10万円以下でPCゲーム環境一式を揃えたい人
- 最新ゲームを「高設定/60fps」もしくは「低設定/120fps」でプレイしたい人
私は普段ゲーミングデスクトップPCを使って『Apex Legends』を「低設定/144fps」でプレイしていますが、「GALLERIA GR1650TGF-T」で『Apex Legends』をプレイしてみて、「操作感の変わらなさ」に驚きました。
デスクトップPCでマスター帯の人ならノートPCでもマスター帯でしょうし、ダイヤ帯の人はダイヤ帯のままでしょう。
「ノートPCにしたらゲームが強くなる」なんてことはありませんが、弱くなることもありません。単純に、「デスクトップPCと同じ」です。
同じじゃない部分もあります。デスクトップPCとノートPCの最大の違いは「持ち運び」できるかどうかです。
デスクトップPCの場合は一度デスクの上にモニターを配置したら基本的にはそこでゲームをプレイするわけですが、ノートPCなら気軽にさまざまなデスクの上で(ソファーの上でも!)プレイできるので、「最もゲームを遊びやすい環境」を探すことができます。
もしこれまで家庭用機やデスクトップPCでゲームをプレイしていて姿勢にしっくりこなかったり、快適じゃないと感じている人は、ゲーミングノートPCを使えば色んな場所、色んな姿勢でプレイすることができるので、今後のゲーミングライフがぐっと楽になるかもしれません。
「GALLERIA GR1650TGF-T」のスペック
グラフィック : GTX 1650 Ti GDDR6 4GB
メモリ : 16GB
ストレージ : 512GB NVMe SSD
ディスプレイ: 120Hz 15.6インチ
「GALLERIA GR1650TGF-T」はドスパラで販売されている中でも最安クラスのゲーミングノートPCです。
最新ゲームをプレイできるゲーミングノートPC環境を10万円以下で構築したのがこの「GALLERIA GR1650TGF-T」になります。
普通格安ノートPCは60fpsまでしか表示できませんが、「GALLERIA GR1650TGF-T」は120Hzディスプレイを搭載しているため、10万円以下でありながら120fpsまで表示できる珍しいモデルとなっています。
格安ノートPCの中ではトップクラスの性能ですが、最新ゲームをどれだけ快適にプレイできるかはこの記事で実際に触って検証していきます。
GPU(グラフィックボード)
「GALLERIA GR1650TGF-T」の最も重要なパーツであるGPUには「GTX 1650 Ti」が付いています。
「GTX 1650 Ti」はローエンドとミドルレンジの中間的なモバイル向けグラフィックボードです。性能的には同世代のミドルレンジGPUである「GTX 1060」とほぼ同レベルです。
グラフィックに力を入れた最新AAAタイトルを最高設定で遊ぼうとすると大体60fps以下のパフォーマンスになってしまい、せっかくの120Hzディスプレイが活かせませんが、ゲームごとに最適なグラフィック設定を調整すれば「GTX 1650 Ti」でも十分すぎるグラフィック性能と言えます。
「現行グラボの性能比較」は以下のページで紹介しています。
CPU
「GALLERIA GR1650TGF-T」のCPUは「Ryzen 5 4600H」です。
「Ryzen 5 4600H」の特徴は、Zen2アーキテクチャのRyzenシリーズの中で最安クラスのCPUであるということ。
最安とはいえ高性能なRyzenなので、ゲーミングの足を引っ張ることはまずありません。
CPUの性能はゲームだけでなくブラウザの快適度や動画編集のパワーにも関係するので、「Ryzen 5 4600H」はクリエイターパソコンとしても通用するレベルです。
「ゲーミングPCにおけるCPUの役割」については以下の記事で詳しく解説しています。
メモリ
「GALLERIA GR1650TGF-T」のメモリは近年のゲーミングPCの標準である「16GB」です。
一昔前はゲーミングノートPCといえば「8GB」が当たり前でしたが、さすがにそれでは通用しなくなってきたので「16GB」は妥当な数字でしょう。
逆にこれが「32GB」となるとやりすぎて、ゲーマー向けというより動画編集者向けになってしまいます。
「ゲーミングPCにおけるメモリの重要性」についてのより詳しい解説は以下の記事からどうぞ。
ディスプレイ(モニター)
「GALLERIA GR1650TGF-T」のディスプレイ(モニター)は120Hz対応の15インチ薄型狭額ベゼル・非光沢液晶パネルとなっています。
ベゼル(額縁)がかなり狭いので通常の15インチよりも画面が大きく見えるのが特徴です。
昔はほとんどのノートPCのモニターのリフレッシュレートは60Hzなので60fpsまでしか表示できませんでしたが、最近のゲーミングノートPCは高性能化が進み、120fpsまで表示できる「120Hz対応モニター」が増えています。
ゲーミングノートPCはモニターを買い替えることができないので、このモニター性能は非常に重要です。
キーボード
「GALLERIA GR1650TGF-T」のキーボードは誰もが使い慣れているメンブレンキーボードです。
「ノートパソコンに付いているキーボード」といって真っ先に想像がつくアレです。
いわゆるゲーミングキーボードのようなカチャカチャ音のする打鍵感はありませんが、静音性に優れた標準的なキーボードです。
ストレージ
「GALLERIA GR1650TGF-T」のストレージは「512GB NVMe SSD」のみとなっています。
起動やロードなどでHDDの比にならないほど優れたSSDですが、512GBだとAAAタイトルを何本かダウンロードしただけですぐに容量が埋まってしまうので、今後ずっとPCゲームをしていきたいなら、外付けでSSDもしくはHDDを増設するなどがおすすめです。
HDDとSSDの使い分け方を知りたいかたは以下の記事を参考にしてください。
重量・サイズ
「GALLERIA GR1650TGF-T」のサイズは「359.8 × 243 × 20.5 mm」、重量約1.9kgと、「薄くて小さいゲーミングノートPC」が理想的なレベルで実現されています。
持ち運びが余裕なだけでなく、家の中でも「どこに置くか?」は問題になりません。ちょっとスペースを空けたいなら別の位置にノートをズらせばいいだけのこと。
デスクトップPCにはありえない簡単さですね!
ゲーミングノートPCの「選び方」について詳しく知りたい方は、こちらの記事にある解説を参考にしてください。
「GALLERIA GR1650TGF-T」を実際に使ってみた正直な感想
私はこれまで「ゲーミングノートPC」に良いイメージを抱いていませんでした。
ただの偏見ではなくて、2017年ごろまでは実際にゲーミングノートPCを使ってゲームをしていましたが、良い所より悪い所が目につきがちでした。
ゲーミングノートPCはサイズがでかすぎる、重すぎる、ノートなのに持ち運びにくい、低スペックなのに高すぎる、60fpsまでしか遊べない、発熱がうざい、騒音がうるさい、フリーズしやすい、故障した時に直しにくい・・・etc
私にこんな悪印象を抱かせた昔のゲーミングノートPCのスペックは、たしかグラフィックはGTX 960、メモリは8GBで、今から見るとちゃちな代物ですが当時15万円以上はしました。
そしてそのノートPCを使って全然最適化されていなかった『PUBG』の世界に飛び込んで、ガクガクで思うように動けず、全く歯が立たなかったのも覚えています。
最近は高性能なノートPCを触らせてもらえる機会も増えて、「高性能ノートPCはデスクトップPCと遜色ない」と考えを改めましたが、実は今回お借りした製品は「GALLERIA GR1650TGF-T」という、「初心者向けゲーミングノートPC」なんです。
「PCゲームをプレイするならデスクトップ」「高性能ゲーミングノートPCなら認める」という考えの持ち主である私としては、果たして「初心者向けゲーミングノートPC」でどれだけ満足できるのか?実際に触りながら検証します!
「GALLERIA GR1650TGF-T」が届いてから何分でゲームができるのか?
ハサミを使って梱包を開ける(30秒)→ノートPC本体を出す(10秒)→ACアダプターと電源コードを繋げ、ノートPCに接続(30秒)→電源に接続(10秒)!
80秒でノートPCのセッティングは終了。あとはネット接続が有線ならLANケーブルを引っ張ってくるだけですから10秒かかりません。
ここからゲームをしようと思ったら、まず「GALLERIA GR1650TGF-T」を起動します(一瞬の爆速起動!)。
SteamアカウントやOriginアカウントを持っているならログインして好きなゲームをインストールすればそれでOKです。
インストール時間は回線速度によりますが、『Into the Breach』のような短めのインディーゲームなら1分、『Apex Legends』のような大型タイトルなら1時間以上はかかるとみたほうがいいでしょう。
待ち時間には今後使っていく予定のブラウザやアプリなどをダウンロードして揃えておくと捗ります。
結論:玄関に「GALLERIA GR1650TGF-T」が届いてから3分でゲームができる。
これがデスクトップPCだと「モニターの電源とPCの電源を確保したらケーブルを机の裏に通してモニターとPCを繋げてキーボードやマウスも接続してLANケーブルを確保して…」と大作業ですから、ノートPCはめちゃくちゃ楽ですね。
ちなみにゲーミングノートPCは単体でもゲームができますが、「あったら便利な周辺機器」はいくつか存在します。
特にゲーミングマウスやマウスパッドは事前に購入しておくと後々困らないので、一緒に揃えてしまいましょう。
超高速なロードタイム
ロード、短っ!
ロードも、起動も、何もかもが早い。それにまず驚きでした。
もちろんストレージとして使われている「NVMe SSD」のおかげです。
詳しいことはわかりませんが、かつて私が使っていたノートパソコンのHDDとは完全に別物だということはわかります。
圧倒的なロードの速さは何回も試合を繰り返す対戦FPS向きですが、逆にこのノートPCで『ウィッチャー3』とか『RDR2』みたいなシングルプレイゲームをやるのも向いていそうです。
『ウィッチャー3』はシームレスなオープンワールドゲームですが、起動時や大陸移動時の長いロード時間が玉に瑕でした。
目の疲れにくいノングレア液晶と薄型ベゼルのおかげでゲームをプレイしていて強烈な没入感があるので、アクションRPGやアドベンチャーも思いっきり楽しめそうです。
120Hz対応モニターを活かしきるグラフィック性能
動画はハイリフレッシュレートモニターだから当たったウィングマンの例です。60Hzじゃこうは当たりません。
ノートPCといえば60fpsまでしか出なかったのも今は昔、最近のゲーミングノートPCだと120Hz対応が当たり前になりつつあるようです。
120Hz対応ということは120fpsまで出せるわけですが、120fpsを出すためにはそれ相応のスペックが必要です。
「GTX 1650 Ti」というGPU はぎりぎりではありますが、『Apex Legends』や『フォートナイト』といったゲームで120fps出すことに成功しています。
FPS・TPS・バトロワゲー・アクションゲームなどをやる人にとって30fpsや60fpsはかなり窮屈な世界なので、高いフレームレートが重要だということは言うまでもありません。
フレームレート(fps値)とは”1秒間に何フレームの画像を表示しているか”ということです。fpsの値が高ければ高いほどなめらかに画面が動きます。
上記の画像では60fpsまでしか載っていませんが144fpsだと倍以上なめらかに動きます。
フレームレートについてもっと詳しい解説を読みたい方は以下のサイトを参考にしてください。
軽くて持ち運びやすいコンパクトサイズ
薄さ | 19.9mm |
---|---|
軽さ | 1.9kg |
「GALLERIA GR1650TGF-T」のサイズと重量には驚きました。
間違いなく、今存在するゲーミングノートPCの中で最軽量クラスでしょう。
私はそもそもゲーミングノートPCは持ち運べないものだと思っていました。
ゲーミングノートPCの利点はあくまで場所を取らないことであって、普通のノートPCのように外に持ち運ぶなんてありえない、と。
実際は、この軽さなら毎日持ち歩いてもさほど負担にはならないでしょう。
さらに、バッテリー駆動時間はなんと約7.5時間。
外で一日充電せずにゲーミング環境を構築できるので、いつでもどこでもゲームを遊び放題です。
もしあなたがPCゲームに興味のない友達にPCゲームをシェアしたいなら、直接持っていけるこの「GALLERIA GR1650TGF-T」がベストかもしれません。
キーボードはシンプルな標準タイプ
ゲーミングデスクトップPCとゲーミングノートPCの違いの一つは「キーボード」です。
「GALLERIA GR1650TGF-T」のキーボードはシンプルな標準的なキーボードなので、いわゆる「ゲーミングキーボード」とは別物です。
「ゲーミングキーボード」の特徴といえば
- 打鍵音がバチバチうるさい
- ライティングの種類が豊富
- テンキーレス
って感じです(例外はありますが)。
それに対して「GALLERIA GR1650TGF-T」のキーボードは打鍵音は静かだし、ド派手なイルミネーションのようには光らないし、テンキーもしっかり付いています。
PCゲーマーとしてはあのバチバチ音が「キーを押してる感」があって気持ちいいし、ピカピカ光りまくるのもこれぞゲーマー向けデバイスという気がして嬉しいんですが、ゲーミングキーボードに思い入れのない人からすれば普通に「GALLERIA GR1650TGF-T」の標準キーボードの方が使いやすいのかもしれません。
スタンダードなキーボードではありますが、エンターキーとバックスペースキーの形状が横長の「USキーボード」スタイルなのはちょっと珍しいですね。
個人的にはこれまでこういう形のキーボードを使ったことがなかったので、エンターキーを押そうとして「む」キーを誤爆してしまうことが何度かありました。
横長エンターキーには右手小指でエンターを押しやすいというメリットがあり、むしろこっちのほうが使いやすいという話は聞くので、慣れの問題かと思います。
まあ、慣れなかったとしても、「む」キーを誤爆してしまくらいで致命的なダメージのあるeスポーツというのは聞きませんが。結局PCゲームはキーの役割を変える「キーアサイン」もできますしね。
キーボードを縦置きにするとモニターまで真横を向いてしまって見辛くて仕方ありません。
ゲーミングノートPCの天敵は熱暴走
ゲーミングノートPC最大の敵が「発熱」です。
私はPCの性能を限界まで酷使するようなFPSゲームが好きで、10時間くらいぶっ通しでプレイしてしまいます。
酷使されたノートPC内部が熱くなり、その熱がキーボードまで伝わり、最終的にはキーボードに触るだけで低音火傷しそうなほど熱くなってゲームどころじゃなくなってしまう、というのは「ゲーミングノートPCあるある」です。
熱くならないノートPCなんか存在しませんが、その点「GALLERIA GR1650TGF-T」はかなり良い感じです。
それこそ10時間FPSをプレイしても、キーボードが熱くて触れない!なんてことにはなりません。
その代わりに
「GALLERIA GR1650TGF-T」の「キーボードの発熱」は、この画像の赤丸部分がじんわり暖かくなっていきます。
いきなりキーボードが熱くならないので、気にせずそのままプレイし続けられます。まあ、20時間くらいプレイし続けたら「GALLERIA GR1650TGF-T」といえどもキーボードがヤバいことになるのかもしれませんが。
この薄いボディにしっかり冷却性能が付いていると思うとゲーミングノートPCの進化は凄いものです。
騒音注意!
「冷却性能」とトレードオフになるのが「騒音」問題です。
冷却ファンが狂ったように騒音をまき散らすのは、決して悪いことではありません。
PCに激しく負荷をかけるゲームを起動するとPC全体が発熱してしまい、そのままだと故障してしまうので必死に冷却しているのです。
静音性の高いファンレスタイプのノートPCもありますが、ゲーミングノートPCレベルの発熱は処理できません。
むしろ発熱時に騒音が起こらないほうが問題です。冷却能力を求めるならゲーム中にファンが回る音がするくらいのことは受け入れるしかありません。
「PCに激しく負荷をかけるゲーム」をプレイするとき、私はいつもヘッドホンをしています。ゲームの音をしっかり聞きたいからです。 なので騒音は耳に入りません。ゲームを終えてヘッドホンを外したら、もう騒音はありません。
というわけで、事実上何の問題もありません。ゲーム音をスピーカーで聞きたいという人だけは困ってしまうかもしれませんね。
また、いないとは思いますが、周囲に人が多いカフェなんかで『Apex Legends』をプレイする気にはなりません。
とはいえ、そもそも『Apex Legends』や『PUBG』のような重いゲーム以外では騒音は出ないのでご安心を。
私が前に使っていたノートPCは重いゲームをプレイしても騒音が少なかったんですが、あれはただ単に冷却性能が低かっただけなんですね。悲しい…。
「GALLERIA GR1650TGF-T」を他機種と比較 コスパ最強はどれだ?
モデル名 | GR1650TGF-T | GCL1650TGF | GCR2070RGF-QC |
---|---|---|---|
画面 | 15.6インチ 120Hz | 15.6インチ 60Hz | 15.6インチ 144Hz |
CPU | Ryzen 5 4600H | Core i5-10300H | Core i7-9750H |
グラフィック | GTX 1650 Ti | GTX 1650 Ti | RTX 2070 MAX-Q |
メモリ | 16GB | 16GB | 16GB |
重さ | 約1.9Kg | 約2.1Kg | 約1.87kg |
ベンチマーク(Time Spy) | 3868 | 3789 | 6873 |
バッテリー | 約7.5時間 | 約6.5時間 | 約10時間 |
価格 | 114,979円 | 98,978円 | 181,478円 |
ドスパラから「GALLERIA GR1650TGF-T」と並ぶ人気ノートPC2種を選んで比較してみました。
「GCL1650TGF(10300H)」は全体的に性能が低く、フレームレートも60fpsまでしか出せず、それ故にやや安め、というゲーミングPCです。
「GCR2070RGF-QC」は全体的に性能が高く、「GALLERIA GR1650TGF-T」の上位互換のようなモデルで、その分値段は倍近くまで跳ね上がります。
「GCL1650TGF」は重量やバッテリー持続時間、ディスプレイのリフレッシュレートといった重要な性能をいくつか落としているのでかなり大きな違いがあります。一方、「GALLERIA GR1650TGF-T」と「GCR2070RGF-QC」はよく似ています。
違いは、「GCR2070RGF-QC」のほうが「GALLERIA GR1650TGF-T」より軽く、高性能で、バッテリーが持つ点です。
とんでもなく巨大な差ではないにしても、とにかく差はあります。その差に7万円以上の価値を感じるかどうかで買うべきモデルが決まるのではないでしょうか。
個人的にどちらかを買うなら「GALLERIA GR1650TGF-T」です。これ以上高性能なPCが欲しいならノートではなくデスクップから探したほうが安あがりだからです。
「デスクトップ並の体験ができるノートPC」として丁度よい「GALLERIA GR1650TGF-T」は性能、持ち運びやすさ、そしてコストパフォーマンスといったバランスに優れたゲーミングPCです。
「GALLERIA GR1650TGF-T」のベンチマーク
代表的なベンチマークソフトを使って「GALLERIA GR1650TGF-T」のスコアを計測しました。
いまPCを持っている人は、これらのベンチマークソフトを回してみて「GALLERIA GR1650TGF-T」とのスペックの違いを確認してみてください。
PCMark 10
総合スコア | 5265 |
---|
総合的なパソコン性能を計測するベンチマークソフト「PCMark 10」の測定では「5265」という総合スコアが出ました。
ドスパラ公式による「GALLERIA GR1650TGF-T」の「PCMark 10」スコアは「5322」となっており、わずかな誤差はありますが、公式スペックを信用してもよさそうです。
このスコア自体はノートPCとして十分すぎるレベルで、ゲーム用だけでなくウェブ閲覧から動画編集といった仕事用としても何の問題もなくこなせる数値です。
3D Mark
Time Spy | 3828 |
---|---|
Fire Strike | 8964 |
定番のゲーム用ベンチマークソフト「3D Mark」で測定してみたところ、「Time Spy」では「3828」、「Fire Strike」では「8964」というスコアが出ました。
「3D Mark」はPCのゲーミング性能に特化したベンチマークソフトで、「Time Spy」はDirectX 12ベンチマーク、「Fire Strike」はDirectX 11ベンチマークです。
「GALLERIA GR1650TGF-T」のベンチマークスコアはほとんどの3Dゲームやオンラインゲームを快適に遊べる数値だと言えるでしょう。
このスコアで不安なのは、「次世代の重いゲームだと120fpsが出ないかもしれない」ことくらいでしょうか。
そうは言っても、「次世代ゲームを最高画質設定にしてもバリバリ120fps~240fps出せるよ!」なんていうノートPCは30万円とか40万円とかする超リッチな製品ばかりなので、現実的ではありません。
ドラゴンクエストX
最高品質 | 16995(すごく快適・はぐれメタル級) |
---|
『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』(DQ10)のベンチマークソフトでは「最高品質」で「16995(すごく快適・はぐれメタル級)」というスコアが出ました。
DQ10はもともとかなり軽いゲームなので「GALLERIA GR1650TGF-T」の性能を測るベンチマークとしてはあまり参考にならないかもしれませんが、ゲーミングデスクトップPC並のスコアであることは間違いありません。
FINAL FANTASY XIV: 漆黒のヴィランズ
最高品質 | 11912(非常に快適) |
---|
『FINAL FANTASY XIV: 漆黒のヴィランズ』(FF14)のベンチマークソフトでは「最高品質」で「11912(非常に快適)」というスコアが出ました。
FF14のベンチマークスコアは7000以上で「非常に快適」となりますが、今後の拡張パックやアップデートでゲームが重くなる可能性もあるため、8000くらいあれば安心です。
「GALLERIA GR1650TGF-T」は基準を大幅にクリアしているので、処理落ちやカクつきとは無縁のFF14ライフを送れます。
ちなみにFF14は国内外でMMOの代表格なので、MMOを遊びたいときはFF14のベンチマークを目安にPCの性能を判断することが多いです。
PCショップの店頭に置いてあるゲーミングPCでもよくFF14のベンチマークが起動していますね。
FINAL FANTASY XV
高品質 | 4107(普通) |
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『FINAL FANTASY XV』(FF15)のベンチマークソフトでは「高品質」で「4107(普通)」というスコアが出ました。
FF15は一人用ゲームの中でもかなり重い部類のゲームなので、FF15が動くなら基本的にはPCで発売されているすべてのシングルプレイゲームが動作すると考えてOKです。
グラフィック重視の人でもフレームレート重視の人でも全く問題ありません。
「GALLERIA GR1650TGF-T」のフレームレート検証
「GALLERIA GR1650TGF-T」を使って人気のPCゲームをいくつかプレイしてみました。
「どのくらいのフレームレートを出せるのか」は特に気になるところだと思うので、動画で紹介します。
「GALLERIA GR1650TGF-T」で『Apex Legends』をプレイしてみた
「GALLERIA GR1650TGF-T」を使って『Apex Legends』の「射撃訓練場」でフレームレートの確認をしてみました。
グラフィック設定を「最高」と「最低」に分けて、「通常時」のフレームレートと「テルミットグレネードをばらまいて激しい負荷をかけた時」のフレームレートを検証しています。
通常時 | 重い時(テルミット連発) | |
---|---|---|
最高設定 | 70-80fps | 40-60fps |
最低設定 | 110-120fps | 50-100fps |
グラフィックが「最高設定」だと通常時は70fpsから80fps程度で、重くなると40fps前後までフレームレートが低下します。
「最低設定」だと通常時はほぼ120fps前後で、最も重くなる瞬間は60fpsを下回ります。
ただし、実は射撃訓練場でのフレームレートはあまり意味がありません。
大量のプレイヤーが動き回るバトルロイヤルは射撃訓練場よりも大きな処理負荷がかかり、フレームレートはさらに低下するからです。逆に、周囲にプレイヤーが少ない室内ではフレームレートは上昇します。
重要なのは「実戦でどれだけのフレームレートが出せるのか」です。というわけで、実戦でも検証してみました。
実戦だとマップや周辺オブジェクトの量、近くの敵の数といった環境によって負荷が変わるので、条件はそれぞれ違います。
「だいたいこのくらいの数字が出るんだな」という参考として見てください。
こちらは最低設定でのプレイ動画です。
もっともカクつきやすい初動のフレームレートを計測したところ、おおむね100~140fpsを行き来する感じでした。近くに敵がいなければ120fpsを維持できそうな感触がありました。
大乱戦になるとほんの一瞬100fpsを割る瞬間もありますが、すぐに120fps付近まで戻るので、操作やエイムに影響が出るレベルではありません。
こちらは最高設定でのプレイ動画です。
物資を漁っている時のフレームレートは70fpsから80fpsの間を変動し、移動や撃ち合いが始まると60fps前後まで低下します。
ぼっ立ちの相手を撃つくらいなら60fpsで済みますが、激しい乱戦になると60fpsを割る状況もありえます。
全体的には「PS4 Pro」版『Apex Legends』のフレームレートよりは上ですが、「PC版ならではのヌルヌル感」は味わいにくいです。
「GALLERIA GR1650TGF-T」で『Apex Legends』をプレイするならグラフィックは「低設定」~「最低設定」がおすすめです。
『Apex Legends』は比較的軽いゲームなのでグラフィック設定を高めにしても快適にプレイはできるのですが、個人的にはせっかく「GALLERIA GR1650TGF-T」には120Hz対応モニターが付いているのだから、グラフィック設定を下げて120fpsでプレイしてほしいです。
前述の「GALLERIA GR1650TGF-Tを実際に使ってみた感想」で「このモデルのキーボードはいわゆるゲーミングキーボードではない」と書きましたが、『Apex Legends』は「GALLERIA GR1650TGF-T」のキーボードでも違和感なくプレイできました。
『Apex Legends』の操作方法は複雑な動きが少なくカジュアルなので、ちょっと打鍵感が違うからといって思うような動きができない!なんてことにはなりません。
ゲーミングキーボードに慣れ切った人だと順応するまで時間がかかるかもしれませんが、これまでにゲーミングキーボードを使ってこなかった人ならすぐに操作に馴染めるはずです。
もちろん、PS4/PS5で『Apex Legends』をプレイしていたパッド勢にはキーボードなんて関係ありません。
「PC版をやってみたいけどデスクトップPCを置く場所がない」という人は、PS4/PS5より薄くて軽い「GALLERIA GR1650TGF-T」でパッドのまま120fpsの『Apex Legends』を体験することができます。
「GALLERIA GR1650TGF-T」で『PUBG』のフレームレート検証
「GALLERIA GR1650TGF-T」を使って『PUBG』のFPPモードでフレームレートの確認をしてみました。
グラフィック設定を「非常に低い」「ウルトラ」で検証しています。
ちなみに『PUBG』にはトレーニングモードはありますが、これはバトロワモードと状況が違いすぎて参考にならないのでフレームレートの検証しません。
また、『PUBG』は周囲の状況によってフレームレートが大きく変わるので、あくまで「この状況ではこういうフレームレートだった」という目安として理解してください。
こちらは「非常に低い」設定のプレイ動画です。
序盤から中盤までのフレームレートは144fpsから100fpsくらいを行き来する感じです。
敵を見つけても、閉所に密集していない限りフレームレートは下がりません。
PUBGはかなり快適にプレイできると思います。
こちらは「ウルトラ」設定のプレイ動画です。
運転中や撃ち合いのフレームレートが60fpsにまで落ちてしまいました。
普通のアクションゲームなら60fpsあれば十分かもしれませんが、PUBGのようなFPSゲームを遊んでいると60fpsはかなり不快感を覚えるので、PUBGではマストで最低設定にしておきましょう。
「GALLERIA GR1650TGF-T」で『フォートナイト』のフレームレート検証
『フォートナイト』の最低設定ではアベレージで120fpsが出ています。ゲームプレイにはまず問題ありません。
『フォートナイト』の最高設定では、最低設定動画と同じ場所で計測してみました。
基本的には60fps-70fps程度なのでプレイはできますが、PC版特有の快適感はありません。
また、接敵すると60fpsを割る場面もあるので、高設定での『フォートナイト』はおすすめしにくい感じがしますね。
もっとも、現在30fpsもしくは60fpsの家庭用機でプレイしている方なら「GALLERIA GR1650TGF-T」最高設定でもカクつく感じはしないでしょう。
デスクトップPCはもちろん、家庭用機よりも場所を取らないので置き場には困りません。