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「ゲーム障害」って本当に怖い病気?WHOによる正式認定でゲーム業界に波紋 海外の反応は

「ゲーム障害」という言葉を聞いたことはあるでしょうか? 最近ゲーム障害が正式に病気と認定されたというニュースを目にして、気になっている人もいると思います。

この記事ではゲーム障害について簡単に解説したうえで、ゲーム障害に対する国内外のメディアの意見を紹介し、マイクロソフトやソニーといったゲーム業界側の反応を見ていきます。

ゲーム障害とはどんな病気か

WHO公式サイト ゲーム障害

© 2019 WHO

「ゲーム障害」については、様々な機関から意見が表明されています。日本のコンピュータエンターテインメント協会(CESA)や日本eスポーツ連合(JeSU)ら4団体はこの問題に対し今後調査・研究に取り組む意向を発表しています。

WHOによる「ゲーム障害」の定義

ゲーム障害とは、国連の専門機関である世界保健機関(WHO)が今月25日に新しく認定した病気です。

WHO公式サイトによると、ゲームへの依存によって家族関係などの人間関係や仕事・勉強といった日常生活に支障が出る状態が12カ月以上続いている場合、ゲーム障害と診断されることがあるといいます。

例えば「自制が効かずに生活よりゲームを優先する」「ゲーム以外のことに対する興味を失う」といった症状は、ゲーム障害の典型的な例だといえるでしょう。

WHOの話では「ゲーム障害にかかるのはゲームをしている人のごく一部」です。

ただし、ゲームが日常生活や社会生活の妨げとなったりゲームのせいで心身の健康を損なったりしている場合は、ゲーム障害の可能性があるので特に気を付けてほしいという注意喚起もされています。

アメリカ精神医学会(APA)の「ゲーム障害」への見解

また、うつ病の診断基準を作ったアメリカ精神医学会(APA)は、ゲームの中毒性について「研究者や専門家の間でも議論が交わされている」状態だという見解を公式サイトで示しています。

カフェイン依存など他の依存症と同じように、ゲーム障害は今後の研究が必要な病気であるという考え方です。

ゲーム障害の病気認定に対する国内外メディアの意見

NBC ゲーム障害

© 2019 NBC UNIVERSAL

それでは、ゲーム障害についてメディアはどのような意見を持っているのでしょうか。

アメリカ三大放送局の一つ「NBC」の報道

アメリカ三大放送局の一つであるNBCは精神医学や薬物中毒に詳しいWHOの専門家に取材し、インタビュー内容として以下のような話を掲載しています。

研究で見つかった症例の中には食事・睡眠・仕事・勉強といった日常生活を忘れて一日最大20時間もゲームをプレイし続けるといった例もある。

専門家は「発症するのはゲームをする人のごく一部に過ぎない」ことを強調したうえで、「早期発見できればゲーム障害を予防することもできる」という見解を示した。

「一時的なものとしてゲームに熱中することはあると思うが、それが1年ほど続くとゲーム障害という診断を受ける可能性がある」ということだ。

NBC公式サイトより引用(翻訳)

日本メディアの報道 ゲーム脳の再来?

WHOが25日にゲーム障害を病気と認定したことについては、日本でも多くのメディアが報じています。

例えば、日本経済新聞はゲーム依存が社会問題化していることや2002年に韓国で死亡事故が起きていることに言及したうえで、WHO加盟国の一部に「病気認定はまだ早すぎる」という慎重論があったことに軽く触れています。

ただ、他紙ではゲーム障害の症例としてオンラインゲームの課金がやめられずに多額の借金をしたという事例があげられているといったように、日本のメディアはゲームに対してネガティブなイメージを感じさせる報道が全体的に多いという印象は否めません。

ゲーム障害の病気認定に対する反応の違い:マイクロソフトとソニー

デュアルショック4

Copyright 2019 Sony Corporation, Sony Marketing Inc.

Xbox®の開発元であるアメリカのマイクロソフトは、WHOによるゲーム障害の病気認定にさきがけてコメントを出し、ゲーム業界には健康を守る責任があるとしながらも、ゲーム障害については慎重な議論を重ねるべきだという意見を述べています。

一方、PlayStation®4などのゲームコンソールの開発元であるソニーは、ゲーム障害の病気認定について「重く受け止めて対策をしないといけない」と話していますが、具体的にどのような対策を取るのかは明らかにしていません。

ゲーム障害はどれくらい危険な病気か

ゲーム障害 患者

© 2019 WHO

確かに、ゲームに熱中して生活に支障がでてしまうという状態が12カ月もの長期にわたって続くのは病的であると言えるでしょう。 しかし、上述のとおりWHOなどの専門家の話では「ゲーム障害にかかるのはゲームをする人の中でも少数」です。

ところが、残念ながら日本の有名メディアではWHOの見解が紹介されることがあまりなく、逆に件数としては少ない死亡事例などの悪い例があげられていることが多いのが現状です。

そのため、日本では「ゲーム障害は怖い病気だ」というイメージが先行しすぎていると言えるのではないでしょうか。こうした現状は、日本のゲーム業界にとっても不利な状況だといえるでしょう。

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ゲーム翻訳者やWebライターとしてお仕事をしています。
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